Reina

アンオーソドックスのReinaのレビュー・感想・評価

アンオーソドックス(2020年製作のドラマ)
4.5
NYブルックリンのウィリアムズバーグにある超正統派コミュニティから抜け出し、辿り着いたベルリンでの新生活と、次第にに明らかになるコミュニティでの生活が交互に描かれる。全4話を一気見。

本編の後に『制作の舞台裏』も見ると背景が詳しく知れて良い。このコミュニティがサトマール派と呼ばれ、戦後にハンガリーからホロコースト生存者が移住して作られたコミュニティであることなどを説明していて、本編での「失った600万人をrebuildしなくちゃ」発言も合点がいってしまう。
イディッシュ語はヘブライ語的なものだと思っていたけど半分くらいドイツ語だったのも、東欧起源だと知れば納得。世の中知らないことだらけ。

ウィリアムズバーグでの鬘に俯きがちで歩くエスティと、ベルリンでスキニージーンズを履いて顔を上げて歩くエスティが印象的。
逃げてきたの?と聞かれて誰にも言わずに出てきただけ、と答えるエスティ。

エスティを追いかける側がどう考えても危ないモイシェと敬虔で真面目なヤンキーという組み合わせにハラハラしたり、個性豊かでオープンなベルリンの音楽生たちも魅力的で、ドラマ的見どころも沢山。

実体験が元になっている原作者を始め、クリエイター、脚本家、監督が全員女性だった。
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