マ帆

ハリウッドのマ帆のレビュー・感想・評価

ハリウッド(2020年製作のドラマ)
3.8
ハリウッドサインから飛び降りた女優の物語。を映画化しようとした若者たちの物語。

優しい世界......これに尽きる。
だからこそ前半は疑問や物足りなさを感じる瞬間もあったけどラストに向かうにつれて胸を打たれる瞬間が増えていき、最終話は泣きっぱなしだった。まさか "実は風俗なガソリンスタンド" という出発点からこんなスケールのでかい着地点に向かうとは思わなかった...。

ララランドAnother Day of Sunの「いつか僕の歌を若い子が聴いて背中を押されたら素晴らしい」という歌詞が大好きなのだけど、この時代のマイノリティにとってその「歌うこと」がいかに難しかったのかがよくわかる。
だからこそただでさえ胸が熱くなる「ラジオやテレビの前で祈りながら何かの結果を待つ人々」という描写がよりグッときた。1人の勝利が何百人、何千人の勝利になり、時代をも変えていく素晴らしさ。はあ。

目当ては勿論サマラ・ウィービング!
だけどローラ・ハリアーが出ていたり、製作がライアン・マーフィー(glee監督)だったり、これまたgleeのダレン・クリスが出ていて吹替もブレインと同じ方だったり(まんまと策略にハマる)と、何かとラッキーだった。

新たな発見はアーチー役のジェレミー・ポープ。黒人かつゲイ、という複雑な役どころを素晴らしい表現力で演じきってた。「私も昔は夫の隣を歩けなかった」と同情を向ける夫人に分かるものかと葛藤をぶつけるシーン。小さい頃に同じ黒人のゲイが誰かと手を繋いで歩いている、そんな写真を見たかった。と号泣しながら話すあの演技。あれは心から辛い人の泣き方だった...あのシーンが全編通して1番良かった。 『あの夜、マイアミで』のヤな奴か!

"自分の人生は語られなくて当然
だと思わないで 価値がある"

"何と言われようと最前列に座れ"
のくだりもグッと来たな〜