ザ・ループ TALES FROM THE LOOPのネタバレ・内容・結末

「ザ・ループ TALES FROM THE LOOP」に投稿されたネタバレ・内容・結末

素晴らしい作品でした。
シモン・ストーレンハーグという作家さんを知らなかったけど、田舎町の風景に少しレトロな機械が溶け込む絵を描いていてすごくすてき。
その画集から着想を得たドラマっていうのも新しくて、1話完結なんだけど登場人物の事はつながっていて、伏線も回収されるし、一つ一つのエピソードがすごく不思議。
でも、なんで!?って感じじゃなく、分からないもんは分からないんだなーと納得させられます。
ロボット達やトラクターなど、出てくる機械が少し古びていてかわいい。
ジェイコブが入ってしまった青い子とかめちゃくちゃかわいい。
でもあれは野良ロボットなの?
コールのおとんを島に置き去りにした友達2人と、ダニーだけは反省しても許さんぞと思うけど、全体的にほとんど悪い人が出てこないのも安心して見られます。
浮遊感があってほわーんと見れるし、でも話は面白いし、映像もすてき、音楽もすてき。
1巡目はお話に夢中だったけど、2巡目以降は暗い部屋でぼーっと流しながらお酒飲みたいです。
全体的に情緒ー!って感じでそんなにゴリゴリのSFでもなく

友達と入れ替わる話がオチが結構残酷なのも含めて一番面白かったー続きなくてここでバッサリ終わってくれたらもっとよかった!

あと自分がいるパラレルワールドに行っちゃった人、戻れないんだ…!ていうのもよかった!
シモン・ストーレンハーグのイラストよりインスパイアされて製作されたドラマ。

音楽、映像がとにかく美しい。SFガジェットや展開が毎回出てくるが全て日常に溶け込んでおりノスタルジーを感じさせるほど。一話完結で全てテーマが異なっているが、どれも素晴らしく何度も涙した。
特に最終話で塔に登るコールの姿は何故かわからないけれどとにかく胸が熱くなった。
なんとまぁ、素晴らしいドラマを作ってくれたんだ…。物悲しくも美しい、静かで心がざわざわするSF。
ドロドロした人間関係やド派手な演出ではなく、「物語を見せるドラマ」というのが本当に素晴らしい。「結局なんだったの…」とモヤモヤざわざわした気持ちで終わるのに、とても心地よいのは、物語がしっかりしてるからだと思う。この世界観に浸っていたくなる。

結局、LOOPが具体的に何をしてるのかわからないまま終わる。でも、この物語は別にそれでいい。これは謎解きドラマではなく、あくまでも“Tales from the Loop”なのだから。

アンビエントな音楽も、世界観に合っていた。音楽や生活音含め、音が全て、「無音の中で鳴っている」という雰囲気なのが良かった。そして、現代アートの展示で流れていても違和感のないビジュアル。アートワークにインスパイアされた物語集、というのがよくわかる。素晴らしいしか言えない…。
シモン・ストーレンハーグ、自分はお恥ずかしながらドラマを見るまで知らなかったので、アートワークも見てみたい。

もちろん、好みではないお話や気持ち悪く感じる表現がなかったわけではないけれど、個人的な好みなので仕方がない。そう思えるくらい、全体を通してとても素晴らしいドラマだった。

これだけたくさんの住民が、妙な現象を体験しているのだから、LOOPはもっと住民に非難されてもよさそうだけど、ほとんどがLOOP職員だからそうならないだけなんだろうか。それに、妙な現象を経験したというのが、もっと情報共有されてもいいのでは?とも思うけど、どうなんだろう。話したところで、「まぁそういうこともあるよね」で終わりなのかな。多くの住民が理系の街って、どんな感じなんだろう。


以下、各話の感想。

1.Loop
この女の子が主役かな〜と思ったら、そんなことなかった!結局、彼女のお母さんがどうなったのか、空に向かって崩れていく家や、女の子が引きずっていたゴミ箱の謎もわからないままフワッと終わる…。このドラマ好きだわ、と心を奪われた。
そして、この頃はまだ、少年とロボットの行先を知る由もなかった…。

2. Transpose
ドラマ全体で関わってくる、重要な物語。入れ替わりモノって、なんやかんやで元に戻ってハッピーエンド!が定番だろうけど、このドラマはそんなことしない。ジェイコブは気の毒すぎる。
そして、ダニーとジェイコブの役者の表現力がすごい。話さなくても、一目でどっちがどっちに入ってるかわかる。敢えてそういう性格の2人にしたんだろうけど、それにしたってすごい。

3. Stasis
10代の女の子のズルさや孤独を怖がる感じ、無邪気さや繊細さがリアル。それが、あの機械を使うことで顕になったのが皮肉と言えば皮肉かも。女の子のお父さんが「永遠に続かないから尊いものもある」みたいなことを言ってたのが印象的。いつか、女の子にもそれがわかる日が来るんだろうか。
個人的には、他の物語に比べると、あまり面白く感じなかった。

4. Echo Sphere
コールの一家、色々ありすぎる。おじいちゃんと孫のお話は胸に来る。特に、あんなに優しくて知的なおじいちゃんが、痴呆症になってコールのことを思い出せなくなったのが辛い。どんな生き物にも死が訪れる、それは謎の組織LOOPでさえも覆せない…。物語の所々で、生と死を感じさせる描写が好きだった。

5. Control
これが、ダニーが嫌がってた採石場の仕事か…?と思ったら修理工だった。ロボを買って自宅を警備するお父さんの苦悩はもちろん、ジェイコブの体のダニーと妹のやりとりが印象深かった。ダニーは偉そうで嫌な奴っぽいけど、あの子にとってはいいお兄ちゃんだったんだな…。それが救い。

6. Parallel
まさか、警備の人まで物語に巻き込まれるとは思わなかった。彼は、初めにいた世界でもあの髭の男の人に出会えていたんだから、帰って来てもきっと幸せに暮らせただろうに…と思うと苦しい。だって、初めにいた世界の髭の人は、もう警備の人に出会えないし、別の世界にいた彼と同じく珍しい鳥を見に引っ越して来たとしたら、その鳥を見つける事もできないかもしれない。

7. Enemies
誰の話か分からなくて、初めは3人いるからダニーの妹のおもちゃ取った奴らかと思ったら、まさかのお父さんだった。
障害のある人を「あいつだ」と言っていた彼が、機械の腕になったことで立場が変わった、という表現が印象深かった。
個人的に、怪我の描写が気持ち悪くて苦手…。あと、あの少年を置いて行った2人があの後様子見に来た程度で平然と生きてたんだろうなと思うと腹立たしい。

8. Home
ついにコールとジェイコブが再会出来たけど…。もっと早くにダニーが告白してたら、ジェイコブを救えたんじゃないの、と思うけど、ジェイコブは最期にコールに会えたことを幸せに思いながら死ぬタイプなんだろうな…。いい人ほどかわいそうな目に合う…。
それにしても、あの凍ってる時に通ると時間が長くすぎてしまう川、危ないから注意書きとかしたほうがいいのでは。
あの川の向こうに行った分、兄弟は長く一緒に過ごせたのかな。せめて、そうであって欲しいと思う。
他にも、ダニーやロレッタ、コール自身の未来の話(ダニーの娘と結婚した?)もあったけども、50分ほどで見事に綺麗にまとめたなぁ…と感動した。
コールが“先生”に進められて読んだ「悲しくて美しい本」って、Tales from the Loopなんじゃないの…?なんて思ってしまった。
完全オムニバスかと思っていたら前のエピソードで起きたことと地続きのまま話が進んで、結構驚いたドラマだった。

夢のような技術やSF的な仕掛けは必ずしも人に有益な訳でなく、それどころか使ってしまった責任と共にとんでもない方向へ運んでしまう。
流れた時間、その時にした選択を元に戻すことは出来ない。そんな現実の無情な部分を組み合わせると、こうも苦味のあるSFになっていくんだなと。
一方で訪れた変化の先に待っているのは絶望だけではなくて、受け入れた上で歩いていったところには希望があることも示される。それぞれの主人公に起こる出来事と選ぶ道を諦めと思うか、受容と捉えるか、毎回毎回考えてしまった。そういう意味じゃもやっとするかも。
やっぱりダニーの感じはどうなんだろうと思ってしまうし……。

斜め上な急激な変化が描かれるほど、身近にいる人との繋がりが際立ってくる物語だった気がする。テクノロジーがそうした関係のすれ違いを生むという面も印象的だった。
不思議な世界観で好きでした。
リアルジェイコブは優しかったのに、ダニーが戻りたくない!って言うから可哀想でした…
コール可愛すぎる。好きなのはおじいちゃんとの回かな。

1番の疑問はSF的な事でなく…
中国人の女の子は何故あそこで八つ当たり?で彼に酷いこと言ったのかな〜と疑問でした。
母親が抑圧的?支配的?なのはわかってたし、不倫してたのも衝撃的だけど、彼に言った言葉はドン引きものでした。
美。
皆欠点を抱えつつ、からまわりしつつも、前向きに生きていく。

落ち着いたカットと、哀愁漂う音楽が心地よい。ただ、こんな頻繁に特異な事が起こる地域で、何か起こった時のみんなの驚きや共有されてないノウハウ。ちょっと突っ込みたくなった。お母さん、息子に川渡るなって教えておこうよ!