Joey

それでも、生きてゆくのJoeyのレビュー・感想・評価

それでも、生きてゆく(2011年製作のドラマ)
5.0
2011年夏の記憶は殆ど無い。何をしていたのか、何を考えていたのか、思い出せない。仮設住宅に居た訳ではない。被災は免れ自宅に居た。余震に怯えていた訳でもない。そんな時、このドラマは放映されていた。この6年後にCSで観るまで、このドラマの存在すら知らなかった。

瑛太と満島ひかり、大竹しのぶと時任三郎。この対峙が凄まじい。皆が心に深い傷を負っている。殆ど致命傷と言うべき傷だ。生きているのが不思議なくらい。それでも必死に生きている、というか、何かに生かされている。そんな人たちの生き様に心を奪われない筈はない。

震災の年に放映されたことに大きな意味があったような気がする。偶然だったのかもしれないけど、お蔵入りにしなかったテレビ局には意図があったのだろう。生きてゆくことが、こんなに辛い事とは想像を絶する。しばらく眠れなくなった。こんなドラマは、後にも先にも、このドラマだけだ。
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