おさ

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうのおさのレビュー・感想・評価

4.3
坂元裕二さんの紡ぐ言葉が好き。有村架純さんと高良健吾さん、高畑充希さんの表情が好き。はじめてこの作品を見たときは、学生で音よりも年下で、本当の意味で好きな人もできたことがなかったのかな。諦めて生きることも、人を好きになることも、少しずつだけれど経験して、以前見たときとは違う気持ちになりました。

何よりも涙が出るのはお母さんからのお手紙と、お母さんへのお手紙。
「音、たくさんの人に出会ってね。自由にみて自由に話して、好きなように生きて。
きっと人が寂しいって気持ちを持っているのは誰かと出会う為なんだと思います。時に人生は厳しいけど、恋をしている時は忘れられる。恋をして、そしていつかたった一人の人に出会えるといいね。その人はきっとあなたの質問に答えてくれる、あなたの物語を聞いてくれる、あなたが生まれたことを喜んでくれる。」

それぞれ抱えているものがあって、好きな気持ちだけで進むことができなくて。好きな気持ちを大切に胸の奥にしまって。
恋愛が中心に物語は進むけれど、恋をしなかったらなかった素敵な出会いがあったり、日々の暮らしをがんばったり、そういうところも素敵でした。

近道?ううん、遠回り。のシーンが好き。
諦めるんじゃなくて、妥協しつつも自分の選ぶ道を生きていけますように。
おさ

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