ふみ

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうのふみのレビュー・感想・評価

5.0
最近は映画よりもドラマと小説ブーム、FODに加入してまた初めから見返しました。やっぱりこの作品は私のつっかえ棒です。
2011年東日本大震災を超えた2016年、あの時もたしかに息苦しくていきづらかった。5年がすぎた2021年、私は大人になった、世の中はもっと息苦しくなった気がする。
SNSを開けば心は摩耗する、
叶えたい想いと夢は20点分叶わなかった、80点の毎日。
お金はある、時間もある、でも、ここに心はない。そんな日々をもう一年近く過ごしている。これが大人になるということだろうか。

それでも、人は恋をしている時は救われる。
こんなこと誰かに言ったら笑われるな、こんなこと誰にも言えないな、そんな自分だけでひっそり抱えてたたくさんの秘密を打ち明けられるとき
この広くて狭い東京で生きてる意味があるんじゃないでしょうか。

きっと、全員が音と練のような人と結婚はできない、それも知っている。だってきほこさんがそうでしょう。
でもきほこさんは、「使い終えた日のことを考えてしまうボールペンの話」を練にできただけで、その想いが叶わなくても、きっと生きていけるんだろうな。
みんながみんな、いつかこの恋を思い出したらきっと泣いてしまう時間を過ごしていた。

きほこさんになりたい、その想いだけでこの5年、就職して働いて恋をして生きてきた。大丈夫、私は、きほこさんになれてるよ。
このドラマに出会うために、私は生きていたんだと思う。
坂元裕二さん、本当にありがとう。
ふみ

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