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私の"初めて"日記 シーズン1のESRのレビュー・感想・評価

私の"初めて"日記 シーズン1(2020年製作のドラマ)
4.1
インドにルーツを持つ主人公デービーをはじめ、校内の人気者パクストンは日系、デービーの親友エレノアは中国系、ライバルのベンはユダヤ系と、多様な人種がともに学ぶ高校が舞台のコメディ。
少し調べてみた限り、キャラクターの出身に合わせた配役がなされており、この辺りはもはや標準装備で、その上で何をどう描くかというフェーズにあることを実感する。(パクストン役ダレン・バーネットの母方がスウェーデンと日本ルーツだと知って設定が追加されたらしい)

デービーが3ヶ月歩けなくなるほどのショックを受けた父親の死と向き合うことがテーマの一つ。
その他、恋愛・性交渉・友情・家庭問題などティーンドラマの普遍的な内容を扱っている。
また、デービーはインド系コミュニティの中では馴染めず浮いていて、社会からは“インド人すぎる”(優秀さでなくユニークさが求められる)と見られて、息苦しさを感じているというのがベースにはある。
単に異文化の慣習を知ることができるだけでなく、その中で生き辛さを感じている人々(『アンオーソドックス』のエスティほどではないにせよ)を可視化する。(重要なのは描くことであって、文化をジャッジする必要はない)

個性的で芸達者な若手は次々と出てくる。彼らの今後のキャリアにも注目したい。
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