りっく

プロット・アゲンスト・アメリカのりっくのレビュー・感想・評価

3.9
もし親ヒトラー派の英雄リンドバーグが大統領になったらという歴史改変ものであり、アメリカ合衆国で暮らすユダヤ家族に焦点に当て、不安や疑念がユダヤ人コミュニティやアメリカ全体に拡がっていく緊迫した展開が恐ろしくもあり、個人と国家の在り方を多角的な視点から描いた見事な一作。

第二次世界対戦に参戦してヒトラー率いるナチスドイツと戦う者、好戦派と見られないようにアメリカ合衆国の一員として同化政策に賛同する者。ユダヤ人というアイデンティティを持ちながら、このような状況でどのように生きるべきか。直接的には描かないが、ヒトラーやナチスの影を常に意識させるのも効いている。
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