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ウルトラマンZのShoMのレビュー・感想・評価

ウルトラマンZ(2020年製作のドラマ)
4.0
あまりに周りが絶賛ばかりだったので、少し引いた目で鑑賞。近年のウルトラマンの中ではかなり傑作。シリアスとコメディのバランスが良い。

地球語に不自由なウルトラマンの設定や、1話で見られた怪獣のサイズを揃えない画作りなど掴みは見事。ウルトラマンジードやゼロの客演は予想内だったが、ウルトラマンAの登場や『ウルトラQ』「2020年の挑戦」の後日談を描いたあたりに驚かされた。

久しぶりの防衛組織の登場も良い。喰えないけど信頼できる隊長や活気あふれる整備班は『パトレイバー』的。巨大ロボを駆っての怪獣退治は平成ゴジラ的だし、ヨウコ先輩はミレニアムゴジラ的。

終盤の人造ウルトラマン、眠りから覚める地球怪獣たちは、平成ウルトラ3部作『ダイナ』『ガイア』の終盤戦を思わせるし、最後の怪獣の一部には『ガメラ3』を思わせる要素も。

田口清隆監督が見てきた特撮作品や、関わってきた作品を上手く『ウルトラマン』の世界に落とし込んでいた。脚本家・吹原幸太の手腕も大きく、やや硬直気味にあったウルトラの脚本を活性化。放送前に逝去されたのが悔やまれる。
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