ずどこんちょ

おかえりモネのずどこんちょのレビュー・感想・評価

おかえりモネ(2021年製作のドラマ)
3.4
彼女が朝ドラヒロインに選ばれるのは時間の問題だと思っていましたけど、ただ明るく元気というわけでなく彼女の静かで穏やかな透明感を生かした作品で良かったです。
天気予報士を目指すモネですが、彼女が抱えているのが3.11の時、友達や家族と一緒にいられなくて地元の被災者と「痛みを共有できていない」という疎外感を感じていたこと。色々な3.11のドラマが描かれてきましたが、こういう心の痛みを描いていたことが新鮮でした。3.11に限らず痛みを共有できなかった傷というのは往々にして有り得る出来事であり、普遍的なテーマだと思います。
林業に従事していた時、「山の植林が海の生態系に影響する、水は巡る」という教えがありましたが、不思議と心に響きました。人間も動物も自然の一巡の中で生きているのですね。