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おかえりモネのERIのネタバレレビュー・内容・結末

おかえりモネ(2021年製作のドラマ)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

大好きです。おかえりモネ。脚本が素晴らしすぎる。(かやちゃんはじめ、キャストの皆さんも大好き)



4週目「みーちゃんとカキ」
みーちゃんが研究してきた種ガキ。カキの赤ちゃんを海に入れるタイミングを今日に決めたみーちゃん。モネは地元にために、家のために全てを捧げるみーちゃんとおじいちゃんの間に全く入れずただ見守るだけだった。幼馴染のみつおの選択。3年前にみーちゃんに言われた「お姉ちゃんは津波見てないもんね」という言葉がずっとモネを立ち止まらせていた。山は海と繋がっている。海は空と繋がっている。

自分は家族のために何もできないと思っていたけど、気象の力はもしかしたら家族のためになるかもしれない。そこに気づいた大切な4週目。


6週目「大人たちの青春」
気象予報士試験に合格することを目指して勉強を始めたモネ。先生が診療所で見ている田中さん。田中さんは父と母の昔なじみでひょんなことから父と母の馴れ初めを聞くことになったモネ。「正しくて明るくてポジティブで前向きであることが魅力でならない世界なんてクソです!」って最高のプロポーズだよね。(泣いた)

田中さんに改めて大きな机を頼まれたモネ。大きな食卓を納品した日、待っていた元奥さんは来なかったけれど、父と母がお見舞いに来て大きな食卓の良さを実感する時間。大人たちの時間も、とてもいい。


7週目「サヤカさんの木」
どうしても心ひかれるものに出会ってしまって、大切すぎるものが目の前にあるのに気持ちを止められない。1番はサヤカさんとの時間に後ろ髪を引かれている。


8週目「それでも海は」
シンジさんのこと。胸が苦しくて苦しくて5年経ってもずっとずっと忘れられない人。亮が成長して1番分かち合いたい人がいなくて寂しくて寂しくてどうしてもお酒を飲んでしまう。もう前に進んでもいいじゃないってみんな思うけど、そんな簡単じゃない。「俺は立ち直らない。絶対に立ち直らない」


9週目「雨のち旅立ち」
気象予報士に合格したモネは、サヤカさんが大切すぎて思わず嘘をついてしまったけれど、この場所から東京へ行く決心をして実家でもようやく自分の気持ちと覚悟を伝えることができた。このずっとずっと引っかかっていたことを告白するシーンはこれまた泣けて泣けて。整うときに雨が降る。さて、ついに東京編へ。


10週目「気象予報は誰のため?」
モネがずっと引っかかってきた大切な人のそばにいられなかった。役に立てなかったという想いが気象予報士という仕事を通じて自分のできることの兆しが見つかる回。全国放送の時間を使って今何を届けるべきか。おかえりモネはお仕事ドラマとしても本当に見応えがある。仙台の10万人の人たちの安全を伝えるために、今自分達ができることは何か。お天気コーナーやスタジオのコーナー。それぞれの特色を活かしながら届けたい想い。こういうのに弱くてずっと泣いて見てたよ。


11週目。「相手を知れば怖くない」
視聴者を案じるがために注意喚起のネタばかりを思いつくモネ。危険だよ、危険だよというネガティブな言葉は、人をどんどん窮屈にさせる。海は確かに怖い側面もあるけど、一方で豊かでずっとずっと私たちに恵みを与えてくれる。そんなポジティブな側面を伝える立場として忘れてしまってはいなかったか。社会人1年目でありがちな空回りを偶然再会した菅波先生に諭されるモネ。菅波先生の言葉だからスッと聞けるところがあって。もうそれは恋の始まり。


12週目「あなたのおかげで」
自分が自分のために一生懸命やっていることが、誰かのためになっているとしたらそれはとても幸せなこと。


13週目「風を切って進め」
車椅子マラソンの鮫島選手の物語。スポーツ気象を始めた朝岡さんのお手伝いを始めた気象班は、鮫島さんのサポートを始めた。毎日彼女の体質改善と試合当日の天気を予測する日々。モネは1番身近で鮫島さんの練習を見守っていた。試合間近でタイムが伸びなくなってきた鮫島選手にモネは「感覚で走ってみたら」という言葉をかけてしまう。このことで鮫島選手が怒らせてしまったけれど、人生をかけてきた人の判断に大きな影響を与えてしまう重大さを思い知る。それでも逆風を跳ね除けて走る鮫島選手の持ち味が活きる最善の選択を模索する。風が吹いた時、泣いちゃうよこれは。


14週目「離れられないもの」
モネと菅波先生がいい感じの時に、突然やってきたお父さんとおじいちゃん。(おじいちゃんの登場めちゃくちゃかっこいい)おじいちゃんのカキが品評会で金賞を受賞して東京で授賞式にやってきた二人はモネを驚かそうとしてやってきたのに、菅波先生を見て逆に驚く。

ここでお父さんと彼氏の距離感、最高。からの、お父さんと朝岡さん・・・つまり西島さんと内野さんの“きのう何食べた?”コンビがこれまた胸熱。しかもこの二人のシーンがめちゃくちゃいい。その場所が災害を考えると危ないから住んでいない人は簡単に「離れた方がいい」っていいがちだ。だけど地元の人はそこを離れない。それは土地だけではなくて、共に暮らす人たちがいるから。そして父が見る東京でやりたいことを見つけて楽しそうに暮らす娘を見て嬉しくてたまらない。「私たちの未来は明るい」と信じて言い続けてやると胸の内を朝岡さんに話す父。こっそり聞いていたモネ。

そしてそのあと朝岡さんから背中を押されるモネ。前向きで誰かの役に立てるような情報を届ける中継キャスターを引き受けることに決めた。(今週もとてもいい1週間だった)


15週目「百音と未知」
百音が中継キャスターデビューをする頃、家族も職場仲間も東京でもみんな喜んでくれる。未知を除いては。どんどん前に進んでいく姉を見て、取り残されるみたいな気持ち。このドラマは姉妹の物語でもあるんだよね。そして、築地に用事があった亮ちんが東京の百音に会いにきた。百音にだけ甘えてしまう亮ちんと、何かが始まりそうな菅波先生と。

ついに気持ちの糸が切れてしまった亮ちんは仕事に戻らずに見つからなくてみんなで電話をかけた時、電話に出たのは百音で。亮ちんの恋心は、ここにあるんだよね。切ない。


16週目「若き者たち」
亮ちんの居場所がわかって喫茶店に迎えにいく百音。ずっと震災のことを話さずにきた幼馴染。この時のみつおいいんだよな。「UFOはきたよ。心を一つにしなくたっていいおれらはUFOだってなんだって呼べるんだよ。おれらもう普通に笑おうよ」って大粒の涙です。私。

亮ちんとシンジさんの関係性も少しずつ解れて、シンジさんは亮ちんのためにみなみさんの死亡届を出す決意をする。あぁ大きな一歩だよね。

亮ちんと百音の関係、百音と菅波先生との関係が少しずつ動き出す。登米の診療所に専任しようと考えている菅波先生と離れたくないと思った百音。手を取る、二人にとっては大きな一歩。この抱き寄せ返すシーンはいいシーンだ。


17週目「わたしたちに出来ること」
傷つかなくていいなら、傷つかないほうがいいよね。


18週目「伝えたい守りたい」
東京に行って3年。少しずつ仕事に慣れてきた百音だけど、地元のみんなの役に立ちたいという思いが少しずつ強くなっていく百音。本当に自分がやりたいことと徐々に向き合っていく。


19週目「島へ」
菅波先生のプロポーズもありながら、菅波先生に背中を押されて実家に飛んで帰る百音。昔の記憶が蘇るけど、一歩踏み出して橋を渡ってきた。自分も何かできることをしたい。地元に生きるみんなが眩しく見えて、やっぱりここに帰ってきたいと強く思う百音は、まずみぃちゃんにそのことを伝える。

百音と未知。妹を救ってあげられなかったことがずっと百音にはあって、逃げるしかできなかったこと。そのことが引っかかって「戻ってやり直したい」と伝えた。少しずつ少しずつ癒されていく。時間をかけてゆっくりと。プロポーズは少しの間、保留になってしまったけれど。


20週目「気象予報士に何が出来る?」
お母さんの「おかえり、百音」の破壊力。最初は何ができるか自分でもわからなくて気象で島の人の役に立てるかまだ手探りだけど、一度島を出て戻ってきた人が考えるから良くなることもあると信じていたいよね。


21週目「胸に秘めた想い」
誰にでも、お母さんにも、ずっと言えなかった傷があって後悔がある。お母さんが教師を辞めた本当の理由。おじいちゃんが牡蠣の養殖は自分の代で終わりにするといったこと、お母さんが民宿を再開させたい夢のこと。時は動いていく。百音の言葉は真面目だけど、優しい。


22週目「嵐の気仙沼」
気象を的確に伝えれば伝えるほど、マイナスの情報で目の前の人を落胆させてばかりのような気がして悔しさが募る萌音は、涼ちんが海に出て嵐の予測は必死に漁業協会に伝えているけどあしらわれてばかり。経験を積んだ漁師たちは、来たばかりの漁師たちは最初は相手にしてくれなかったけれど、百音のしつこさにこん負けして船に伝えてくれた。が、亮ちんの乗った船は嵐の中もどれず、動けなくなってしまう。。

東京にも協力をしてもらって、正確な情報を確認してもらってなんとか安全な選択をしてもらうために必死にサポートをする百音。シンジも心配して動き出す。あとは祈るしかできない。

亮ちんがずっと心の中で抱えてきた気持ち。ずっと踏み込めんなかった心の中に、やっと入れた未知。幸せになるのが怖くて、大切なものを失うのが怖くてずっと距離をとっていた亮ちん。


23週目「大人たちの決着」
亮ちんが嵐に巻き込まれた時、みなみに「亮を連れて行かないでくれ」って祈っていた自分に気づいた時、みなみがもう向こうに行ってしまったことを心のどこかで認めていたことにやっと気がついたこと。シンジさんを演じる浅野さん本当にいいんだよなぁ。この難しい役をこの説得力で演じ切るって本当にすごい。

みなみさんの死亡届に、ハンコを押す。


24週目「あなたが思う未来へ」
みいちゃんのずっとずっと誰にも言えなかったこと。百音がみいちゃんに聞けなかったこと。

あの時、津波が押し寄せてくる中でおばあちゃんはどう声をかけても動いてくれなくて、みいちゃんは一人で逃げたこと。そのあと、大人たちがきておばあちゃんを連れ出してくれたけど、自分のやってしまったことをずっと許せずに生きてきたみいちゃんの苦しさが重くそこにあって。だからここから動けなかった。

みいちゃんの苦しみをまるで自分のことのように受け止める百音。自分にとってさやかさんに救われたように、みいちゃんを救ってあげたいと思う百音。繋いでいくんだなぁ。

みいちゃんが自分を責めるたびに、百音は隣でずっと「みいちゃんは悪くない」と伝えよう。みいちゃんを縛り付けていた物から百音は放してあげたいんだよね。「忘れないって大事だけど、時々忘れて笑ってね。」のおばあちゃんのナレーション。くぅ。


あの時、楽器ケースの中に一緒に閉じ込めた小さな自分。ずっとずっとあけられずに音楽なんて無力だと、自分の無力さから逃げ出したけど。少し大人になって帰ってきた百音は、もう無力だなんて思わない自分になった。「おかえり」(かやちゃん、めちゃくちゃ可愛いな)


船を買った亮ちん、大学に行くことにした未知、そして百音を迎えにきた菅波先生。みんなよかったね(温)
ERI

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