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必殺仕事人2020のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

必殺仕事人2020(2020年製作のドラマ)
4.3
江戸の町で、子を装って親を欺いて金を奪う「親だまし」の詐欺が頻発する。同心の渡辺小五郎(東山紀之)が勤める本町奉行所には、名裁きで名高い湯川伊周(市村正親)が町奉行としてやってきた。 新しい与力として田上誠蔵(杉本哲太)も就任し、詐欺の取り締まりに本腰を入れる。
そんななか、小五郎はひょんなことから助けてやった幼い娘・つゆ(古川凛)になつかれてしまう。親戚に預けられて厄介者扱いされているという境遇を知ったふくとてんは、つゆを家に置こうと言い出す。
一方、経師屋の涼次(松岡昌宏)は、博打で儲けた金で祝い酒を飲もうと訪れた水茶屋でたけ(森川葵)という気立ての良い女と出会う。水茶屋の仕事でお金を貯め、今は別れて暮らす娘と居酒屋を開くのが夢だという。
リュウ(知念侑季)はといえば、庭師として働く毎日を送り、たまたま新与力・田上の家にも出入りしていた。家に引きこもっていた息子・田上新之丞と親しくなったリュウは、一緒に外の空気を吸いに出かけることに。街中で出会ったのが「新生塾」を主宰する熱き教育者・溝端九右衛門(駿河太郎)だった。悩める若者たちに生きる道を説く彼の熱弁にすっかり心酔した新之丞は入塾を決意するが、父の誠蔵には反対されてしまう。
詐欺撲滅のためやくざ者の取り締まりを強化する奉行所は、奉行の湯川の指揮の下、賭場の手入れをおこなう。首謀者とにらんだやくざ者は自害した姿で見つかるが、小五郎はやくざ者が自ら命を絶つという結末に疑念を抱く。
取り締まり後も「親だまし」の詐欺は一向に減る気配がない。涼次が賭場で得た情報によれば、最近はやくざ者とはちがう「グレ者」と呼ばれる悪党が幅を利かせているらしい。仁義も関係なく、金のためなら手段を選ばないのが連中の恐ろしさだという。
ようやく一緒に暮らそうと決めたたけとつゆの母娘にも詐欺の魔の手が迫ろうとしていた。
令和になって最初の「必殺仕事人」は、オレオレ詐欺、ニート、詐欺まがいのN P O、半グレをテーマにしたもの。
時代劇初挑戦の森川葵の幸薄いシングルマザーぶりがハマっているし、「親騙し」を生業にする半グレの非情さと半グレに犠牲になったりんと新之襄の母やりんと小五郎の交流の対比が切ない。
劇場版「必殺4」の旗本愚連隊に匹敵する悪辣さを持つ、親騙しの首謀者の邪悪さが、現代的でリアルな悪役ぶり。
市村正親の悪役ぶりが、印象的な必殺仕事人スペシャル。