daiyuuki

アメリカン・ホラー・ストーリーのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.8
物語は2011年を舞台とし、ボストンからロサンゼルスに引越してきた精神科医のベン(ディラン・マクダーモット)、その妻のヴィヴィアン(コニー・ブリットン)、ティーンエイジャーの娘のヴァイオレット(タイッサ・ファーミガ)のハーモン一家が描かれる。引越し前にヴィヴィアンは死産し、ベンは浮気していた。引っ越した後に彼らは家の元住人で隣人のコンスタンス・ラングドン(ジェシカ・ラング)、その息子のテイト(エヴァン・ピーターズ)、大火傷を負っているラリー・ハーヴェイ(デニス・オヘア)と出会う。精神を病んでいるヴァイオレットはテイトと友人になり、ベンとヴィヴィアンは夫婦関係を修復しようと努力する。一家はやがてかつてこの家で死んだ者たちが幽霊として現れるという事実を知る。元の住人のコンスタンスの奇怪な言動、コンスタンスのダウン症の娘アディの警告するような不気味な言動、ラリーのベンに対する警告、ヴィヴィアンやベンの前に表れるラテックス素材のラバースーツを身に纏った「ラバーマン」、様々な怪異。それには、1922年当時違法な堕胎手術を繰り返していた外科医チャールズ・モンゴメリーの連続殺人事件と殺されたチャールズの息子の存在が、大きな影を落としていた。
「Glee」のライアン・マーフィー・プロデューサーが生んだ、フェティッシュでどろどろの愛憎劇に満ちた呪いの年代記。
内容としては、「残穢」ミーツ「ローズマリーの赤ちゃん」「イレイザーヘッド」プラス「ゴースト」という感じ。
家の中で起きる怪異やベンに対する不信などで徐々に常軌を逸していくヴィヴィアン、不倫相手を断ち切れずヴィヴィアンの訴えを真面目に聞かず事態を悪化させるベンなどのどろどろの愛憎劇。徐々に明らかになる館の呪いの根源を、解き明かしていくサスペンスミステリー。館に巣食う幽霊が、生きている時と同じく自分の欲求と思惑で動いていて、時に対立したり共闘するのがユニーク。ラバースーツなどのフェティッシュなアイテム、抗えない性欲や子供に対する妄執、「ブラックダリア事件」「O,Jシンプソン事件」などアメリカ犯罪史に残る事件へのオマージュ、残酷な描写とテイト&ヴァイオレットの悲恋の対比が切ないし、猟奇的でゴージャスで血まみれなサスペンスホラードラマ。
タイッサ・ファーミガ、エヴァン・ピーターズ、ケイト・マーラなどの若手とジェシカ・ラングなどのベテラン演技派俳優のアンサンブルも、見応えあり。