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必殺仕掛人の62355cinema5のレビュー・感想・評価

必殺仕掛人(1972年製作のドラマ)
5.0

100点
 
いよいよトヨエツ版 仕掛人・藤枝梅安の公開ですね。
ここで必殺シリーズの原点である本作の雑感を一部加筆しての再掲載です。
これが無ければ ‘中村主水’ は世に出てこなかったし、トヨエツ版の制作もなかった。
 
昭和47年から放映開始になった本作は、当時高視聴率だった裏番組「木枯し紋次郎」に対抗するために、朝日放送プロデューサー・山内久司氏が本格志向の時代劇と銘打って ’仕掛けた’ 作品。原作者はもちろん池波正太郎氏。氏の短編「殺しの掟」「おんなごろし」などに着目した山内氏らシリーズの ‘仕掛人’ が、江戸に暗躍する ‘殺し屋・仕掛人’ の物語をTVドラマ化したのが本作。
 
元締の音羽屋半右衛門に山村聰、浪人・西村左内に林与一、そして鍼医者の藤枝梅安に緒形拳。このキャスティングは、あえて殺伐としたイメージを持たない役者を選んで ‘ホームドラマの主役ができる人が殺し屋’ という意外性を狙ったとのこと。
 
さらに第1話、第2話の演出を担当したのは、何とアクション映画の巨匠深作欣二監督。仕掛人たちが闇の中で暗躍する映像を迫真性あふれるカット割りで作り出して行き、時代劇ファンを魅了。当時小学生だった私62355もすっかりハマってしまいました。
 
梅安の針による殺し技や左内が魅せる殺陣で盛り上がるクライマックス・シーンに流れるマカロニ・ウェスタン調のBGMは平尾昌晃氏であり、後々のシリーズでも名作を生み出すことになりました。
 
ここでエピソードベスト3を記しておきます📺
 
第3位 「正義にからまれた仕掛人」...性格俳優・伊藤雄之助がゲスト、珍しく元締の音羽屋半右衛門(山村聰)が仕掛けに加わります。
 
第2位「仕掛けに来た死んだ男」...のちに「助け人走る」で中山文十郎を演じる ’田村高廣‘ (田村正和の長兄)が登場するエピソード。
 
第1位「理想に仕掛けろ」...佐藤慶がゲスト出演する珠玉のエピソード。佐藤氏の存在感だけでストーリーが動いているようでした。
 
こうやって見てみると、やはり現代の俳優陣にはない独特のオーラを持っていた方々ばかりで昭和の実力派役者陣の層の厚さを実感。昔のTV時代劇は凄かったんだとつくづく。今風の〇ャニタレ必殺なんかはアマちゃんでしょう。必殺シリーズの復活をひたすら待ち望んでいるのは私だけではないはず。普通にTVで時代劇が観たい‼️
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