ちゃんさわ

ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルーのちゃんさわのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

安定と信頼のHBO作品。
35mmフィルムで撮影されているとのこと。
マークラファロもは、最初9キロ減量して弟ドミニクのシーンを撮影して、その後18キロ増量して兄トーマスのシーンを撮影したという。

ストーリー展開としては、とにかく理不尽な災厄がドミニクの人生に降りかかり続ける…。

個人的にかなり衝撃的だったのは、最終話でドミニクがデッサに対して謝罪をするシーンが全て台本なしのアドリブだったということ。

ドミニクとラルフがいとこ同士だったということがわかり、それを伝えに行くシーンも素晴らしく、
近い将来、天涯孤独になってしまうであろうドミニクにとって家族がまだいるというのは、これまでと異なり肯定的な意味合いに変化している。ラルフもドミニクのことは嫌いだったが、結果的に兄弟を失ってしまった者同士としての連帯もあるかもしれない。
(さすがに、トーマスが滝に行くであろうことを確信していたラルフが、収容施設内での虐待の証拠を入手しドミニクに渡すことで、かつての復讐を実現した、という読みはミスリードだと信じたい)

マークラファロ自身も弟を亡くしていること、マーク自身も実の父親に対して抱いていた複雑な感情(インタビュー談)を考えると、レイへの態度は演技を超えた部分もあるのかもしれない。それを引き出しているのは、圧倒的なリアリズム描写を得意とするデレク・シアンフランスの手腕なわけで、確かにこの組み合わせは必然だったのかもしれない。

かなりキツいドラマだけど、素晴らしいクオリティです。

https://note.star-ch.jp/n/na0c14cb85559