このレビューはネタバレを含みます
デレク・シアンフランス監督が全部のエピソードを監督しているということで観てみたが、映画作品と同じように、陰鬱かつ複雑な心情にさせてくる作品であった。
双極性障害の双子の兄のトーマスと生きてきた弟のドミニク。
障害を抱えた兄貴との折り合い、養父を中心とした鬱屈とした幼少期、自らの子どもの死、離婚、過去の後悔・トラウマ、そして兄貴の死•••。
彼に降り注ぐあまりにキツすぎる現実の数々を描いていて、本当に胃もたれするような内容だったし、最終話で死んでしまった兄に代わって、養父のレイが唯一の繋がりだと気付いたのは光かもしれないけど、それでもあまりに報われなさ過ぎる。
というか、この作品、ドミニクは兄貴を思って頑張ってるのだけど、本人もかなり精神的に参ってるってのが重要なんだと思った。
まぁ、祖父の自伝の件はクズすぎて逆に箸休めになっていた感じもするけど。
別れた妻と一緒に病院のボランティアで、子どもを抱くドミニク。
この後、彼はどうやって生きていくんだ。
双子役を演じたマーク・ラファロは、ハルクやってるからなのかわからんが、やっぱり過小評価だなぁと思える名演。
終始苦しい描写が続く全6話だったが、心にズッシリ残るものがある凄いドラマだった。