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荒ぶる季節の乙女どもよ。のsiohitotumamiのレビュー・感想・評価

荒ぶる季節の乙女どもよ。(2020年製作のドラマ)
3.8
映像が美しく、何より原作・脚本が素晴らしい。俳優陣も初々しく頑張っていた、と思う。でも、でも、やっぱり生身の人間が演じると生々しさが出過ぎてしまうんだなぁー....とつくづく。誰かが演じるってことは良くも悪くも『誰か』が滲み出ちゃうんだな。アニメの優秀さってのはそれが誰でもないまま存在しうるってことだなぁ。

抱いた感情に名前をつけていく作業、それを互いに提示しあう作業としての『色オニ』からの、
その色を真っ白な自分に重ねていくことで汚れていくのではないかという畏怖にまっすぐNOを突きつける展開はスタンディングオベーションもの。
青春時代が特別であることはもちろんなんだけど、それって反転するとそこから価値が目減りすることを容認することにもなってしまうから、このラストは潔く凛々しく全荒ぶる季節の乙女たちに対する福音でもあるのよね。
胸熱。岡田麿里天才か。
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