恥ずかしながら、韓流ドラマを生まれて初めて通しで観ました。
素晴らしかったです。
日本のドラマを観慣れている身としては全16話は少々長すぎるけれど、1話から最終話まで一切手を抜かず丁寧に作られた作品だと感じました。
キャストはもちろん、セット、演出、衣装、音楽…全てが美しく完璧。
蕎麦の花や綿花など作中に登場する花束にもひとつひとつ意味があって細かいし、マフラーやラペルピン、キャンドルやライティングブックなど小道具の使い方も印象的。
正直、初めて見たときはウンタク役の女優さんがヒロインにしては普通の子すぎて「え…この子がヒロイン？？」と思ってしまいましたが、とても演技が上手いので観ていくにつれて愛着が湧いていき、どんどん可愛く見えてきて大好きになりました。
キム・シンについてはコン・ユ以外に考えられません。
900年前のシーンがあまりにも可哀想すぎて、この哀愁を帯びた表情がずっと続くのかと最初はちょっと心配していましたが、意外にも表情豊かで茶目っ気たっぷりなところが本当に魅力的。
ロングコートやハイネックがあんなに似合う男性、他にいます？笑
大沢たかおに似てるな〜って思ってたけど、4話くらいから無性にV6のイノッチに見えてきます。(それも込みでカワイイ♡笑)
一見クールで冷酷そうなのに、素直で天然で泣き虫な死神さんも大好き。
気怠げな雰囲気でそっけない感じだけどいつもウンタクの味方になってくれるサニーも好き。
トッケビにも死神にも動じず、常にクレジットカードのことしか頭にないドクファもカワイイし、全身真っ赤なコーディネートの謎の美女もスタイル抜群でカッコイイ。
物語の舞台となるカナダのケベックもトッケビの家も二人が出会う海辺も蕎麦畑も全てすごく素敵だったので甲乙つけ難いけど、個人的には死神の茶房の雰囲気がとても好きでした。
一番好きなのは2話のラストシーン。
とにかくとにかくカッコイイです！！
あと、最終話で通りすがりの男性(名倉さん似)がシンを励ますために食べ物を分けてくれるシーンもお気に入り。
今までずっとシンがしてきた行いがどれだけ人々の心を救ってきたのか、その尊さが描かれていて、“誰にでも一度は神に出会う瞬間がある。あなたが死にかけた時、誰かが押しとどめてくれたなら、それはあなたが神と出会った瞬間だ” というセリフがとても心に沁みました。
ラストは完全なるハッピーエンドではないけれど、タンポポの綿毛のように柔らかく、キャンドルにそっと火が灯るような優しくて温かな気持ちになれる結末でした。
初めて出会った韓流ドラマがこの作品で本当に本当によかったです。
