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名建築で昼食をのEDDIEのレビュー・感想・評価

名建築で昼食を(2020年製作のドラマ)
4.0
実在の日本の名建築を池田エライザと田口トモロヲがドラマ仕立てでナビゲート。
働きながら友人とカフェ開業の準備を進めるエライザ、“乙女建築”というときめきを感じられる建築物巡りを趣味とするトモロヲのコンビが織りなす。1話20分ちょいで全話一気見。素晴らしい建築物を眺めながらも、田口トモロヲの名台詞も次々と飛び出す良作。

▼Twitterに投稿した各話短評

◆ 第1話
“アンスティチュ・フランセ東京<飯田橋>”
カフェ開業を夢見る池田エライザと乙女建築巡りを趣味にする田口トモロヲのドラマ。坂倉準三設計の建築物を巡り、こだわり抜かれた内装に目を奪われる。「一人が寂しいなんて誰が決めた」は名台詞。

◆ 第2話
“自由学園明日館<池袋>”
なぜか職質される田口トモロヲ。
なぜか犬に吠えられる田口トモロヲ。
98年の歴史ある建築物を巡り、レトロな空間と奥行きのある設に気持ち和む。語り手である2人が建築知識が対照的で、解説と質問という視聴者目線の構成が良い。

◆ 第3話
“現存する日本最古のビアホール<銀座>”
友人とのカフェ開業を夢見る池田エライザだが、好みが根本的に合わないようだ。性格は真逆でもいいだろうけど、考え方が一致もしくはどちらかが譲れないのであれば厳しいよなぁ。銀座ライオンの硝子タイルすんごい。

◆ 第4話
“東京都庭園美術館<白金台>”
朝香宮がパリ遊学後に建設された建造物。壁や暖炉など細部にまで拘られた装飾が素晴らしい。本エピソードで明かされた田口トモロヲの職業。カフェ開業でレトロを取り入れようとする池田エライザは友人とすれ違いが目立つように。

◆ 第5話
“目黒区総合庁舎<中目黒>”
「小確幸」小さいけど確かな幸せがそこにある。瞬間瞬間で感じるその感覚を大事にしたい。昭和を代表する建築家村野藤吾の建築物、宙に浮いた階段が印象的。これは実際に見に行ってみたい。そしてエライザは友人と遂にぶつかった。

◆ 第6話
“国際文化会館<六本木>”
日本の近代建築の3巨匠がコラボレーションした名建築。それぞれが好き勝手アイデア出して生まれたとかなんとか。東京タワーと六本木ヒルズが同時に見渡せる立地もまた良し。田口トモロヲの台詞がマイペース人間には刺さりまくる。

◆ 第7話
“山の上ホテル<御茶ノ水>”
「自分には厳しくていいけど、他人には寛容であるべき」
いつも楽しそうで何かに感動している田口トモロヲの言葉から発せられる台詞は妙な説得力がある。ランチョンマットの細かい所に“Hilltop”と刺繍されたホテルの拘りは凄い。

◆ 第8話
“旧白洲邸 武相荘<町田>”
白洲次郎&正子が愛した茅葺き屋根の建築物。“君こそ僕の発想の源であり究極の理想である”というメッセージが素敵だ。ここのカレー食べたい。そしてドラマは急展開。友人から大事な話があると持ちかけられたエライザ。どうなる⁉︎

◆ 第9話
“国際子ども図書館<上野>”
マジかよ!いつも自分たちで決めたルールに厳しい友人綾子の自分勝手な決定に呆然。そして今回は安藤忠雄が改修を手掛け新旧の建築技術が使われた名建築。「嫌いな自分を少しずつ好きになっていったらいい」田口トモロヲ俳。

◆ 第10話
“江戸東京たてもの園<小金井>”
カフェ開業は無期限延期となったエライザ。そこでトモロヲから来た誘いは建築のテーマパーク。前川國男邸と呼ばれ格子状のガラス窓が特徴だ。「自分で考えて決めたならきっと大丈夫」田口トモロヲの言葉の安心感たるや。

◆ スペシャル
“横浜編”
久しぶりの再会となったエライザとトモロヲ。横浜を舞台にした番外編。ホテルニューグランド、神奈川県立音楽堂、神奈川県立図書館、横浜市開港記念会館、コーヒーの大学院を巡る。2人とも大きく前進する。エライザはカフェを開業できるのか。
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