なっこ

アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜のなっこのレビュー・感想・評価

3.1
2021冬“いちばん海外に推したいドラマ”

そもそもSNSって何だっけ、と考えさせられる。このFilmarksも誰かを攻撃するような道具となり得るのだろうか。確かにこれは匿名だし、作品だけでなく俳優さんや監督に言及することもあるのだから、結果的に作品だけでなく誰かを指差しで批判することが暴力となり得るのかもしれない。

でも、私にとってSNSはもっと閉じたもので誰かの日常、現実世界の中でその時感じたことを中心に作品について書かれたものでありそれを読むことでその空気感までをも連れてきてくれるもの。誰かの心のわずかな動き、その狭い世界を共有できるものだと思ってる。だからこそこのツールがとても気に入っているし、いまも続いているのだと思う。

いつか誰かがSNSのことを「電車で乗り合わせた隣の人にその本面白そうですねとかって話しかけるようなもの」と表現していたように思う。現実でそんなにラフに話しかけられる人間は減ったように思う。でも、本来ならそんな風に他人と自分とを“好きなコト”を通じてつなぐツールだったはずだと思っている。それがいまや他人を執拗に攻撃し制裁を下すようなものなりつつある、もちろんそればかりではないはずなのだか。だからこそ、そうしてはいけないというこんな物語が必要とされる。指先で紡ぐ言葉の方向性を間違えないで欲しい、という願い。
主人公と元相棒の関係性が恋人とかっていうロマンスも少し期待してしまっていた。でもそういうものなしの相棒関係っていうのも良いものだなって最後には思わされた。続編を匂わす終わり方。今後のふたりの関係も見ていきたいな。

/各話感想/

#2
2話目を見ながらこの人は余計なことは言わない口の重たい人だが間違ったことは言わない、そう何故か信じて見てしまうところがあって、たった1話でこんなにもこの人を信じてしまった自分に驚いた。同時にここのところ信用できない人物像の主役が多かったことにも気付かされた。この人はきっとこの状況を何とかしてくれる。安易なハッピーエンドを期待してる訳じゃない。でも、そう信じ込める主役に出会えたことも見る側としては幸せなことだ。

#1
画面の中心にいるときの存在の重みが増した。しかも美しく映ることにもはやこだわっていないとまで感じさせる程、その中央にどっしりと居てレンズに捕らえずにはいられないとまで感じさせそうな存在感。彼が地上波の主役として戻ってきてくれて嬉しい。期待値以上の滑り出し。
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