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ウチの娘は、彼氏が出来ない!!のmasatのレビュー・感想・評価

2.2
クドカン、福田靖、そして北川悦吏子と、今季はベテラン勢の意欲と意地と余裕がぶつかり合っていて、とても楽しい。そして、彼らの落ち着き払った安定感こそ、安心して身を預けられるドラマ性であると、改めて見直すきっかけとなった。

さて北川ドラマだ。
全盛期のあの北川節にはとても及ばないのであるが、菅野美穂を使い熟し、より鮮やかに魅せる拘りは流石である。まったく鼻につかない、キャラクターが成立していた。それに比べて、まったく追いつけていない浜辺は、自身の今後を痛感したことだろう。

そして!盟友・豊川悦司に、抜け抜けとアレだけのことをやらせるのは、彼をよく知り尽くしている北川の愛情だろう。久々に連ドラで“舞う”トヨエツを見るだけで、とても価値がある。

また、挿入曲“will you dance”を、恥ずかし気もなく使う手腕は、バブル期の申し子たる図々しさだろうか。
かつて70年代を代表し、象徴するドラマである「岸辺のアルバム」の主題歌、だ。
山田太一への愛情を表す、その惜しげも無い態度こそ、子憎たらしい北川マジックである。
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