ガルベス

テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく シーズン1のガルベスのレビュー・感想・評価

4.4
英国のプレミアリーグの弱小クラブに米国の大学のアメフト部の監督だったテッド・ラッソがなぜか新任。

ルールすら覚束ない畑違いの男が、持ち前の人柄の良さを発揮することで徐々にチーム内の信頼を獲得していく。

チームを熟知する用務員ネイトにアドバイスを求め、悪巧みする女性オーナーに毎度とびきりのビスケットを屈託なく持参し、インド料理店で辛いのが苦手なうるさ型の記者の分も食べてやり店側から追加サービスを受けてお腹を下したり…
作中の人物と同じく、見ているこちら側までテッドのおっちょこちょいなナイスガイっぷりに魅了されてしまう。

勝利至上主義ではないこともあるが、ボンクラなようで本質をつくテッドの言葉は、即効性は全くないのだが後々選手達にじわじわと浸透。

アナ雪を情感たっぷりに歌うオーナーのレベッカ、テッドとはまた別のユーモアと個性を持つキーリー、プライドの高いベテランだがテッドに魅せられていく主将のロイなど脇の登場人物も魅力的。

6話のマーティン・スコセッシ作品のうち何が一番面白いかがバラける会話シーン、最終話のラッソ・スペシャル、そして敵になったジェイミーへの試合後の手紙など、軽めのコメディでありながら奥行きもある大傑作だった。
ガルベス

ガルベス