リプリー

君と世界が終わる日に Season1のリプリーのレビュー・感想・評価

君と世界が終わる日に Season1(2021年製作のドラマ)
3.3
日本でもゾンビものを!という作り手の心意気は良し。主人公の武器を弓にしたのも大量の血を出すわけにはいかない規制と、そもそも日本でおいそれと銃は手に入らないことを踏まえれば考えたなとは思う。でも日本のゾンビものはあのアイ・ア・ヒーローという傑作映画があるのにとも思うがそれは置いておこう。

恋人同士が会えるのか…という引っ張りを作りたいのは分かる。毎回ラストに回想シーンを入れ「この二人の関係は特別なんだと」感じさせる意図も理解できるし、回想でストーリーを停滞させないという利点もある。
とまあ、色々頑張ってはいるのだと思うが、見終わったあとの感想としては「色々薄口だったな」となってしまう。

主人公たちが会えるか会えないのかのラブストーリー、それぞれがゾンビ世界を生き抜く中での出会い、そこからの疑心暗鬼サスペンス。信じるとはなにか、正義とはなにかを逡巡しぶつかる人々。そしてゴーレムウイルスの謎とヒロインが持っているというアレ…とまあとにかく軸が多い。
ドラマ部分も首藤教授と主人公を対にしたいのは分かるけど、これ愛というざっくりした括りだけで、まるで対にはなっていないでしょ。
教授は教授なりに正義と信念を持って行動している人としてギリギリまで描いて、ラストに結局は…とひっくり返す方がよっぽどドラマチックだったと思うのだが…そのほうが人を助けようとする主人公の信念と対比になったはず。
ラストもシーズン2ありきなのは分かっていたが、なんか場所が変わるだけ…みたいなイメージしか湧かない。
どうせ引っ張るなら「うわぁ、ここがこうなるのか…」と思わせないと。
あれで絶対に続き見よう!と思う人いるんですかね…。
とはいえ僕はHuluユーザーなので、文句いいながらも見ますけど。