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その恋もう少しあたためますかのtetsuのレビュー・感想・評価

3.8
脇役陣の名演が光っていた本家ドラマが良かったため、paraviの2週間トライアルで鑑賞。


[あらすじ]

コンビニで働く中国からの留学生・スー。
店長・上杉に密かに思いを寄せる彼女と、そんな彼女に思いを寄せるバイト仲間の碓井。
常連客の石原が起こしたある行動が、彼らを思わぬ四角関係へと発展させていき……。


[感想]

個人的推し女優・古川琴音さんが主演、かなり良かった『この恋……』のサブキャラ陣が出演という完全に自分の得でしかなかったスピンオフドラマ。

全て合わせても、1時間程度という尺の短さなので、本編終了後に一気見鑑賞した。

本編では明かされなかったサブキャラクターの恋心が描かれたことで「この職場、どんだけ人間関係もつれてるんだよっ!」とツッコミたくはなったものの、相性抜群のメンバーの掛け合いを見ているだけでも眼福。

ドラマ本編での仲の良さは、本作が同時進行で製作されていたからなのかなぁとも思ったり。

何はともあれ、『この恋』ロスの方には、たまらないスピンオフシリーズだった。


参考

樹木の部屋|TBSテレビ:火曜ドラマ『この恋あたためますか』
https://www.tbs.co.jp/koiata_tbs/room/
(リノベーションサイトと提携して、登場人物の家に住めるという夢のような企画。いや、もう、作り手の熱意と、それをアウトプットするコンテンツ力がスゴイ……。)

その恋もう少しあたためますか Paraviオリジナルストーリー|Paravi(パラビ)
https://www.paravi.jp/static/koisuko
(あらすじ紹介で劇中の漫画が読めるという遊び心の素晴らしさ……。)


[各話感想]

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第1話 その恋、一方通行!の巻

[ゲスト]
森七菜

[感想]
東京03の飯塚さんに惚れる古川琴音さん、かなり推せますね……。(ニヤッ)
ドラマ版のメンバーが裏で四角関係だったという、かなり衝撃的な内容ではあるものの、テイストは、いつも通りで安心。
「誤解の連鎖」から起こる滑稽な恋愛劇が、楽しい。

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第2話 その恋、誤解の嵐!の巻

[ゲスト]
堺小春

[感想]
相変わらず、誤解から起こる滑稽な恋愛喜劇が楽しいエピソード。
その楽しさは、まるで、今泉力哉監督の作品群にも通ずる心地よさがあった。

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第3話 その恋、青天の霹靂!の巻

[感想]
留学生・スーの隠れた「キン肉マン」ファン設定が回収される見事なドラマシリーズ補完回。
こんな些細な部分にも裏設定を用意している製作陣の熱意に完全にやられてしまった。
まさかの伏線回収もあり、本作を本家の宣伝として、片手間で製作していない作り手の本気度に感激した。
セブンイレブンとのコラボスイーツを連呼している部分には、ちょっと、やらしさを感じたけれど。笑

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第4話 その恋、一触即発!の巻

[ゲスト]
土田英生

[感想]
とにかく、ツンな古川琴音が、ひたすらに推せる回。
キャラクターの尊さが過ぎて、「もう、これから、日本のドラマ、全部このキャストでやってくれ……。」と思ってしまった。
平和な世界観が極み過ぎて、溶ける。

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第5話 ~大福の大冒険~恋のキューピッド!の巻

[ゲスト]
花江夏樹

[感想]
ペットのハリネズミ・大福が主人公になったぶっとび回。
さらに、そのCVが花江夏樹さん(『鬼滅の刃』主役など)という暴走具合。
(いや、この製作陣、予算の使い方、狂ってるやろ……。笑)
謎にハイスペックな大福が、スピンオフシリーズの決着を、ほぼほぼつけてしまう衝撃の展開には笑う。
しかし、そんな流れのなかでも、「憧れ」と「好き」の違いを語る脚本や、本ドラマと共通する「相手を思いやるがゆえの別れ」を描いた脚本は秀逸。
突き詰めれば、『トイストーリー』みたいなオチで、やっぱり笑う。

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最終話 その恋、幸あれ!の巻

[ゲスト]
森七菜、中村倫也

[感想]
急激な物語の省略には焦るけれど、本ドラマ最終回と合わせ鏡のような脚本の完成度には、もっと焦る。笑
(しかも、本家のアフターストーリーといえる内容でもある。)
なにはともあれ、クリスマス直前に完結したドラマとしては、完璧としかいいようがない幕引き。
本家、スピンオフシリーズともに、近年の中では最高のクリスマスドラマだった。
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