なおき

ファイヤーフライ 宇宙大戦争のなおきのレビュー・感想・評価

3.4
netflixでは、近々みられなくなるらしいので、急いで観賞。
2002年に放送して、打ち切りになるも、SFファンからカルト的人気を得て、その続きが『セレニティー』として映画化されたり、『フリークス学園』と並んで打ち切りには惜しい名作ドラマという扱いになっている。


実際に本作を見てみると、確かに面白い。
いま見ると、CGが荒く感じるが、当時のテレビドラマとしてはいい方かなと思うし、なにより、宇宙を股にかける宇宙海賊による宇宙西部劇という内容は、『ハン・ソロ』を思わせて、いい感じ。
毎回、宇宙海賊が依頼を受けて、泥棒するなり、護衛するあたり、『カウボーイ・ビバップ』を思わせるものがあるし、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズがヒットした現在のほうが当時より、面白くみれるのかもだ。


それで、主要スタッフに、『アベンジャーズ』に『エージェント・オブ・シールド』の監督でもあるジョス・ウェドンが携わってるだけに主要キャラクターの描き分けがきっちりとしていたり、掛け合いの面白さもそこそこ。
後に『キャッスル』の主演となるネイサン・フィリオン、後に『ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ』の女ターミネーターのサマー・グロー、後に『HOME LAND』や『ゴッサム』、そして、『デッドプール』のヒロインとなるモリーナ・バッカリンと、売れっ子続出なあたり、配役も見る目があったのだなあ。


宇宙西部劇なだけあって、SFというよりは、西部劇寄りで、悪者を銃でもって制裁する古い価値観に、レーザー銃はあれど、使ってる銃はリボルバー中心だったり、娼婦を守るために奮闘する『許されざる者』みたいな話があったり、レトロな魅力満載。
SF的な魅力も勿論あって、宇宙船セレニティー号やレーザー銃などのガジェットやリーバーズや同盟など、『スタートレック宇宙大作戦』のような要素もあるのだけど、それらの本領が発揮されるのは、予算がかかってる映画版の『セレニティー』のほうなのよね。


ちなみにSFファンに本作が人気があるのは本当で、『ビッグバン・セオリー』でネタにされたり、宇宙船セレニティー号が『レディプレイヤー1』にも登場(「おれがガンダムでいく」のくだり)したりと、カルト的人気があるのは、確かなようである。
なおき

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