(咳払い)完全なる勝利。アーニャ・テイラー・ジョイの素晴らしい演技、見事な脚本、詳細な時代性など細部へのこだわり。これは投了するしかない。巧みな語り口でこの伝記に引き込まれる。終盤は昨日の敵は今日の友といったように一致団結して国の威信をかけた試合のようにもなっていくが、本人にその意思が無いのが良く、あくまで選手同士は純粋な気持ちで取り組んでいるよう。だからこその最後のシーンもすごく響く爽やかさ。途中やや暗くもなるからまさかそんな風に一種の気持ちよさを持ってして綺麗に終わってくれるとは。
あの歳でヤク中になって盗む、緑の薬への中毒。13歳に見えるかはさておき年齢サバ読んでるのは些細なことだけど気になった、いつ本当の年齢言ったのって。あの少年はいつの間にか、つぶらな瞳はそのままに、(少し背伸びしている感あるものも)ブロンドにした前髪を垂らしてヒゲまで蓄えて、ハットに革コートでセクシーな大人の男に変貌していた。ついちょっと前まで子供だと思っていたから驚きだ。「ミスキャスト？」って心配なっちゃいそうなくらい無理しちゃって〜けどそれはあくまで見た目の話で演技は存在感は流石に良い。心の拠り所みたいにと言ってもそれが所謂生半可なものじゃなく、世界を掌握できる。天井のチェス盤、チェスは美しい。ローマの休日？
アーニャ・テイラー・ジョイと同居できて家賃も要らないなんて最高だな。『スプリット』での衝撃的な出会い以降、好きだと思っていたし、『ニュー・ミュータンツ』の日本公開はまだかまだかと思っている今でもそれは変わらないけど、誰かが言っていた彼女は綺麗なのかすごく微妙な顔、みたいな表現の意味が少し分かった気がした。ドラマのNetflix、その本領此処に在り。
P.S. フィルマークスに足されるの遅かったな
