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クイーンズ・ギャンビットのpenのネタバレレビュー・内容・結末

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

自分にとって完璧ではと感じるほど、ツボに刺さりまくる作品との出会いはごくたまにあると思うが、本作はまさしくソレでした。
主人公ベス・ハーモンの人生とチェスでの攻防が重なり合う度に「投了しろ」(=降参、負けを認める)という言葉がちらつき、彼女の心をすり潰していく。けれどそのチェスで得た出会いが、同時に彼女が歩く道を切り開いてもいく。影の力が転換して光がさした時の快感が心を揺さぶってくる。

チェスのルールが分かっている方が、使われる戦術を通してその人物の個性がより見えてくるかもしれない。しかし分からなくても、青い炎のように静かに燃える、彼女の人生のドラマとして充分に楽しめる大傑作。
撮影、衣装、美術、演技に昂ぶった。
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