何年も向上心を忘れずにチェスに取り組む彼女が眩しかった。
シャイベル、ジョリーンのエピソードに続きボルゴフとの決戦でベスを助けようと奮闘する仲間達。彼女は自分の勝利のために男社会を紅一点で奮闘してきたが、実はその姿勢は多くの人に勇気を与えていた。
チェス以外の点がハッピーエンドでなく、現実味がある。元論全て望む通りになればいいが創作物としては些か綺麗にまとまりすぎる。ラストシーン以降も彼女の人生が続いていく様子が思い浮かぶ。
そして、母親が子供から搾取するという若干歪んだ関係ではあるがアルマはベスにとって大きな存在だった。
どちらとも互いに干渉せず、必要なときにただ側にいる。無理に肯定したり否定をしない。心強い関係性。
アニャ・テイラー=ジョイの一度見たら忘れられないミステリアスな顔立ちが魅力的。ヘアメイクと振る舞いで違和感なく歳を演じ分けている点も見どころ。