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クイーンズ・ギャンビットのakのレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
3.2
ベス・ハーモンというキャラ造形がとても素晴らしかった。一つ目は天才であることだ。通常のドラマというのは天才は聖人君子が多いが彼女は脆く酒や薬に溺れていってしまう。光の分だけ闇は深いと思っているので才能の扱いづらというテーマを感じる。二つ目は孤独なことだ。彼女はホモソーシャルの世界で女性であり、孤児である。彼女が他人を振り向かせるには力を誇示する必要があり、それでしかアイデンティティを確立する事ができないことは苦しい。

孤独なベスではあるが、チェスを通じて様々な人と繋がる事ができ、最後にそれを活かして目標を達成するというのはぐっときてしまった。子供と大人の狭間で揺れつつも、生きる意味で大切なチェスを楽しむという気持ちをみなのおかげで取り戻したところも繋がりの良さを実感する。
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