ゆりな

ブリジャートン家 シーズン1のゆりなのレビュー・感想・評価

ブリジャートン家 シーズン1(2020年製作のドラマ)
3.8
「誰かの何かが完璧じゃないからって、愛される価値が劣る訳はない。」

きれいなドレスと舞台セットとは裏腹に、「王子様が迎えに来る時代を、都合よくドラマで描くのは辞めた」という強さを感じた。

ディズニー映画みたいに、ずっと眺めていたくなる舞踏会!
個性的なキャラクターとともに違うドレス、現代風にアレンジされた楽曲。
ビリー・アイリッシュが舞踏会で流れるのいい〜〜!

サイモン役のレジ=ジーン・ペイジはニュータイプのヒーローといった感じでかっこいい。
ヒロインはシアーシャ・ローナンをもう少し濃くした感じ。透明感があって可愛い。

何よりも、このドラマはお金がかかっていて、「本物」だ。
おうち、インテリア、休日の公園、街並み。
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」のように華やかな社交界を描きつつ、現代女性のチアーアップになるような内容にもなっている。
「ゴシップ・ガール」と聞いていたので、社交界の恋愛模様がドロドロするのかと思いきや、少女漫画みたいなシンプルさ。

途中の濃厚なラブシーンいる?
「性への目覚め」に対する、女性のネガティブなイメージを払拭させるためかもしれないけれど、娯楽や情報が少ない時代だからこそ、少し気持ち悪く見えてしまった。
なんかダフネ、性欲と愛情が一緒くたになっていない、大丈夫?と思って、一度離脱したのですが、この後すぐに面白くなりましたね。

意外とサイモンは克服したはずが自分に自信がなくて、ダフネは「一緒に乗り越える」という強さを見つけるラスト。
もちろんそれは愛ゆえで、「裏切られた」と思っても、共に歩むか、去るか。

結局のところ、やっぱり最初から最後まで、「花男」のようなひと昔前のツンデレ少女漫画の展開だったんだなぁと。
喧嘩によって素直になれず、愛を語れなかった2人。
舞踏会の雨のシーンで吹っ切れたダフネの表情がよかった。

「王子様が迎えにくる」「最後はミラクルが起きて、相手の男性が謝りに来るロマンチックな展開」の時代は終わり!切り開いたのはダフネの力。
その爽快さがよかった!
ゆりな

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