くるみ

天国と地獄~サイコな2人~のくるみのレビュー・感想・評価

天国と地獄~サイコな2人~(2021年製作のドラマ)
4.8
今期は結構ドラマを観ていたけれど、これが個人的には一番面白かったです。
何と言っても高橋一生が抜群に上手い。
入れ替わった後のひとつひとつの仕草が完全に女性になっているし、服装は全く変わっていないのに急に服に着られてる感というかダサくなった感じとか素晴らしかったです。
最終話の北村一輝との取調室での駆け引きも圧巻でした。
もちろん、綾瀬はるかの男勝りな感じと妖艶な感じの演じ分けもよかったです。
あまりに演技が上手いと他が置いてけぼりをくらってしまう時もあると思うけれど(映画『東京喰種』を観たとき、主演の窪田正孝くんの演技が一人異次元すぎて逆に浮いて見えて可哀想だった)、周りを巻き込む上手さというのか、ただひたすらに感心。
脇を固める俳優陣もとても豪華でした。

入れ替わりモノとして珍しいなと思ったのが、周囲の人たちがかなり柔軟で二人の入れ替わりを受け入れる理解力(順応力?)が高いところ。
溝端淳平や柄本佑などが演じるキャラがどこかのんびりしていて癒されるし、コ・アースの社員たちの社長愛も微笑ましい。
身近に味方が何人か居るので、シリアスな展開が続く中にも救いがあったのだと思います。

タイトルは対照的な二人のことを指してるんだと思っていたけれど、後半になり話が展開していくにつれて別の意味も込められていたことに気づいていきます。
伏線が張り巡らされていて、先が読めない展開に、オリジナル脚本の面白さを見せつけられた気がしました。
主人公二人の今後の恋愛模様を期待する感想をよく見かけますが、二人は男女の垣根を超えた唯一無二の相棒のような同志のような存在なのではないかなと個人的には感じました。
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