ひゅうどんこ

下町ロケットのひゅうどんこのレビュー・感想・評価

下町ロケット(2011年製作のドラマ)
4.4
 やっと私のところにも、下町ロケットブームがやってきましたよ(遅っ!)。
フォロワーさんと「ジャイアントキリング的な作品にはどんなのがありますやろか」という話になって、どうやら下町ロケットというコンテンツが避けて通れないようなので、重い腰を上げました。

コチラ↓は、制作発表記者会見の模様
https://youtu.be/TxRKytW9RjM (12:50)
12:18あたりから予告入ります。

第一話冒頭
https://nico.ms/sm21580232?ref=other_cap_off (5:47)


 皆様よくご存知TBS版、、じゃない方。
WOWOWのドラマ制作部門には、地上局ほど潤沢な予算がないそうで、昨今売り出し中の役者さんや顔芸本業の歌舞伎役者もいなければ、迫力あるセットもございません。そこにきて原作も同じ。

じゃあ何処見るの?、、となるわけですが、地上波版とは微妙に異なる脚本を基に、それぞれの役者さん達の力量を問うような作りになっているように思います。あるいは、個人の力量以上に、ドラマ全体の中での他の登場人物との間合いやバランス感覚まで試されてるかのような仕上がりになっています。

そのため、過度なリアクションをする演者はいませんし、地味な印象さえ受けますが、派手な演技合戦にならないぶん、組織の人間ドラマとしての奥行きを感じました。


 より私的なところでは、舞台となる航空宇宙産業であったりモノ作りの企業は、私の実体験と大きくリンクしてるので、つい見入ってしまいました。特に手仕上げのシーンでは、何故機械だけでは駄目なのか分かるだけに共感度大でした。


 本編のお話は、巨大企業に小さな町工場が挑むといった内容で、放送開始は 2011年8月。
折しも同年3月に東日本大震災が発生しているわけですが、企業や組織に限らず、困難な状況に直面した時にどうするのか、制作陣一同の願いも込められています。


 「下町ロケット ドラマ」で検索をかけると、この2011年版は殆んどヒットしませんでした。予告も全然見つからない(苦笑)。
制作順はともかく、今にしてみれば大資本のTBS版に闘いを挑んでいる存在にも見えますね。