ソラアユム

ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪 シーズン1のソラアユムのレビュー・感想・評価

4.0
題名:ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪
鑑賞日時:2022年10月14日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
評価:4.0(MAX5.0)

『彼と行きなさい。冒険の世界へ…』
 

鑑賞期間:2022/9/3~2022/10/14
2022年34本目

【良】
・ビジュアルは抜群に良い
 このレベルのビジュアルファンタジーをドラマの枠組みで見れる時代がやってくるとは…というのが初見時の率直な感想。リンドンやヌーメノールの都市を捉えたシーンは息を呑むほどの美しさで、間違いなく一見の価値ありだと思いますね。そして最も特筆すべきは、鎧や剣などのアイテムの洗練されたデザイン。非常に細部まで拘り抜かれた装飾のデザインが素晴らしく、ガラドリエルの短剣は一家に一本、置物として欲しいレベルではないでしょうか。

・キャストも健闘しているのでは
 ガラドリエルやエルロンドは旧シリーズにも登場しているため、そちらのイメージに引っ張られがちですが、キャストの方は見事に演じ切っています。伝説的ファンタジーの金字塔ということもあり多方面から様々なプレッシャーがある中、若きガラドリエルを演じたモーフィッド・クラークやエルロンド役ロバート・アラマヨ、ノーリ役マイケル・カヴェナーは最高のパフォーマンスをしていたと思います。

【悪】
・もう少しテイストの統一が必要では…
 EP1から新たな冒険、新たな闘い、新たな物語が始まるワクワク感はしっかりあるのですが、視点人物ごとでのテンションや作劇テイストの違いがGOTシリーズとの明暗を分けた気がします。ガラドリエルが窮地に立たされ切迫した状況が続く中で、場面転換して、ハーフッドの牧歌的日常の光景が映し出されたかと思えば、南方国ではホラー映画さながらの演出が続く等、テイストの変遷が忙しない。それぞれ単体で通して見る分には問題ないと思うので、場面転換のタイミングや工夫次第で改善できる余地があるのではないかと思われます。

・テンポの悪さは気になる
 お世辞にも、テンポが良いとは言えない作劇になっています。EP4「ヌーメノール軍、南方国を助けに行くぞ!」エンド→EP5「やっぱりもう少し考えます」は流石にズッコケましたね。後々考えても、ここに時間をかける意義はほとんど見当たりません。一事が万事、こういった調子で、中々話が進まない。

【まとめ】
 鑑賞を挫折しかけている人にはEP6まで見て!と言いたいです。あえて、前知識なしで鑑賞していますが、非常に親切な設計で、何処で誰が何をしているのかは原作を知らなくても把握できるのは良いところだと思います(旧シリーズは分かりづらいので)。S5まで頑張って完走したいです。


以上