彩

アイランドの彩のレビュー・感想・評価

アイランド(2005年製作の映画)
4.3
舞台は2019年の環境汚染された世界。
主人公は臓器売買を目的とされたクローン人間。

今年やん!と思いつつ、映画では現実よりも技術が発展していた。
“技術が発展する”というのは聞こえはいいかもしれないが、便利も度を越すと、人間を物理的にも精神的にもダメにしてしまう。クローンが人間の世界に飛び込んだ始めのバーで、明らかにクローンは人間と違った。バーの男たちには何か人間臭さがあって、その人間本来あるものを忘れてはいけないように思う。

しかし、映画より発展してないわ、よかった!と安心することはできない。ふと電車の中を見渡すとスマホを使ってる人ばかりが目に付く。自分も使っているけど、急に恐怖に感じる時がある。そんなスマホ(iPhone)を作ったスティーブ・ジョブズは、神のように崇められてるが、本当にそうであるのか。私はここまで人間に依存させる機械を作った彼を少し怖く感じ、また人間はスマホに操作されている側なんじゃないかとも思う。

また映画の中で出てくる“コロニー”の管理体制下の生活も、現代の位置情報やFace IDに似ていて、その膨大な個人情報はFAANG(Facebookなど)が保有していて、それが凶器となる日が来ると考えると...😵

さらに途上国の子供たちの臓器売買はよく知られた話であるが、実はそれを発注しているのは、アメリカの名の知れた病院。この点から、子供たちとクローン人間は何ら変わりがない。こういったSFの内容が現実世界で普通に起こっているのである。

うーん、、スマホと同じように、AIやクローン人間も受け入れられていくのかなぁ。。
彩