アタラクシアの猫

めぐりあう時間たちのアタラクシアの猫のレビュー・感想・評価

めぐりあう時間たち(2002年製作の映画)
4.1
文芸。19世紀~20世紀に活躍したイギリスの女流作家ヴァージニア・ウルフの代表作「ダロウェイ夫人」を元に構成。
3つの時空間を同時に描く。

※逆にヴァージニア・ウルフと「ダロウェイ夫人」を知らないと本作のテーマを理解できない。
※1966年の映画に「ヴァージニア・ウルフなんてこわくない」ってタイトルの映画も有る位なので、欧米人にとってヴァージニア・ウルフの生涯は教養として膾炙(カイシャ)されていたのでしょう。

①1923年イギリス、リッチモンドで暮らすヴァージニア・ウルフ。小説の中で誰を殺すべきか懊悩する。

②1951年ロサンゼルスで暮らすローラ・ブラウン。身重の体で「ダロウェイ夫人」を読み、親友キティの子宮筋腫と不妊を心配する。子供の前で、キティに熱い口吻。(※この子供、重要)

③2001年ニューヨークの編集長クラリッサ・ヴォーン。詩人の賞を受賞したリチャードのパーティーを準備中。

脚本、題材、テーマ、文芸作品を基調にしているので暗く重い。
映画的な技術で特筆すべきなのは、その特殊メイク!
私も2000本以上映画を見てきたけれど、ニコール・キッドマンの特殊メイク、ジュリアン・ムーアの老婦人の特殊メイクが、全く違和感が無い。この特殊メイクを見るだけでも価値が有るかも。

映画的にラストが今一つなのが残念。