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めぐりあう時間たちのmocaのレビュー・感想・評価

めぐりあう時間たち(2002年製作の映画)
4.7
時代を超えた三人の女性の物語が交差し、次第にめぐりあう。
1923年イギリス、精神を病み静養している作家ヴァージニア(ニコールキッドマン)「ダロウェイ夫人」を執筆。
1957年ロス、「ダロウェイ夫人」を読んでいた主婦のローラ(ジュリアンムーア)
2001年ニューヨーク、編集者のクラリッサ(メリルストリープ)クラリッサはダロウェイ夫人の名前。

三人の共通点は「ダロウェイ夫人」、そしてそれぞれの時代で悩み、葛藤しながら生きている。
それぞれ別のストーリーが最後に繋がる映画はよくあるものですが、この映画を見た上映当時、全く違う時代に生きた女性の物語が繋がっていく物語に新鮮さを感じました。

キャッチコピーの「あなたは誰のために生きますか」
・誰かのために生きその人を失い途方にくれるが、本当の自分を生きる事を選択する者。
・本当の自分である為に、死を選ぶ者。
・大切な人を全て捨て、自分を生きる者。
時代の違う三人は、やり方は違えど、それぞれの「自分を生きる」ことを選ぶ。
その選択で周りに悲しむ者も犠牲になる者もでる。
自分の為に生きることは良い事と思うと同時に、それが全て正しいことのか…
観た後も答えは出ず…笑

いろんなものが重くのしかかってくるような作品でした。
観る人で解釈が変わる少し難しく深い映画だと思います。
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