たき

スクール・フォー・グッド・アンド・イービルのたきのレビュー・感想・評価

4.5
ビジュアル的にハリポタのパクりなんかと脊髄反射してしまいそうになるのですが、いやはや、それこそほんと似てるのはビジュアルのみで、ツッコミどころは多々あるし、少々展開が強引なとこはあるんですが、勢いとなによりテーマがドストライクであっという間の2時間半でした。

ひとつひとつのセリフとシーンがすべてなにかのメタファーになってて一切の無駄がない。おとぎ話ってのは、こういうことさ、と言わんばかりの作劇。大好きなやつでした。

ネメシスとはよくいったもので、ひとは、自分の価値観とは異なるひとたちのことを無条件で敵認定するのですな。
こっち側のひとがいいもんで、あっち側のひとがわるもんで。
わるもんは、完膚なきまでに叩き潰さなくてはいけない。
それは、あっち側のひとにとっても同じことなのに。

正義はどこにでもあり、状況や立ち位置によって容易に反転する。
誰もが自分のほうが正しいと思い込むからぶつかり合って争い合う。

このお話は、そういう思考停止とまっこう渡り合おうとしてくれます。

ほんとの正しさとはなんなのか。
そんなこと、擦りに擦られて、言われなくてもわかっているはずなのに、こういう物語は後を絶たない。
真の悪とやらが、あんなに簡単に剣でたたっ斬れる代物なのであれば、ここまで擦られることもなかったんでしょうし。

ソフィーのビジュアルがとにかくかこいい。
闇落ちするとこや、そこからさらに反転覚醒するとことか、マジックバトルモノの真骨頂。大画面で観たいやつでした。
ソフィア・アン・カルーソ。ものすごい美人さん。誰かに似てる。

物語の都合に合わせられたんでしょう、テドロスの気持ちがコロコロ変わるのがなんかかわいそうだた。笑。
たき

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