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プレデター:ザ・プレイのUrakata1113のネタバレレビュー・内容・結末

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1:原始的な対決:★★★★☆
本作は、テクノロジーの発展していない時代を舞台に、弓矢や罠といったシンプルな武器で、圧倒的に高度な技術を持つプレデターに挑むサバイバル戦が描かれています。この 知恵と工夫で戦う というテーマは、プレデターシリーズの根幹である狩猟の緊張感を強く際立たせています。

2:プレデター:★★★☆☆
過去作とは異なる「原始的な」プレデターが登場します。より野性的なデザインや武器が特徴で、観客に新鮮さをもたらしています。地球での初狩猟という設定も新たな魅力を生んでいます。

3:自然描写:★★★★☆
カナダのアルバータ州で撮影された壮大な自然が舞台となり、美しい景色と緊迫感あるアクションが融合しています。広大な平原や森が物語にリアリティを与えています。

4:女性主人公:★★★★☆
ナルの視点を中心に展開することで、従来のプレデター作品とは異なる深みが生まれています。狩猟だけでなく、治療師としての知識や感性を活かした戦略が描かれており、新鮮なアプローチです。

5:アクション:★★★★★
緊張感のある静かなシーンから、一気にスピード感のあるアクションに展開する構成が見事。特にナルとプレデターが底なし沼で繰り広げるクライマックスは圧巻です。


⚠️⚠️以下は詳細な感想になります。⚠️⚠️


ストーリーの構成
主人公ナルの成長物語と、プレデターとの命懸けの戦いを描くシンプルなストーリーながら、テンポよく展開します。ナルが持つ知恵と工夫で、圧倒的な力を持つ敵に挑むサバイバルが魅力。1719年という時代背景と原始的な道具が、プレデターシリーズに新たな視点をもたらしています。

脚本
ダイアログは少なく、視覚的な語りが主体。ナルの視点で描かれるため、観客は彼女の成長や苦悩に感情移入しやすい構成です。一部のキャラクター描写が薄いとの指摘もありますが、シンプルさが本作の魅力とも言えます。

ナル(アンバー・ミッドサンダー)
主人公ナルを演じたアンバー・ミッドサンダーの演技が圧巻。序盤の未熟さから、プレデターを倒すまでの成長が説得力を持って描かれています。感情表現も繊細で自然です。

タアベ(ダコタ・ビーバース)
主人公の兄であり、熟練した戦士として描かれるタアベも印象的。兄妹の絆や彼の犠牲が物語に深みを与えています。

プレデター(デイン・ディリエグロ)
これまでのシリーズより原始的な姿を持つプレデターを見事に体現。動きや仕草が野生的で恐怖を感じさせます。

撮影
カナダのアルバータ州で撮影された壮大な自然が美しい。広大な草原や深い森が物語のリアリティを高め、観客を1719年の世界に引き込みます。

アクションシーン
戦闘シーンは緊張感があり、特にナルとプレデターが底なし沼で繰り広げるクライマックスは圧巻。原始的な武器を使った戦いが新鮮で、シリーズ特有のスリルが存分に味わえます。

特殊効果
プレデターの透明化や血液の蛍光色など、シリーズ伝統の特殊効果も健在。技術が進化した現代ならではのリアリスティックな表現が施されています。

音楽
大自然を感じさせる壮大なスコアと、プレデターの登場時の不気味な音楽が巧みに組み合わされています。ナルの戦いを盛り上げる場面では、観客の心を熱くさせます。

サウンドデザイン:
プレデターの技術音や咆哮、武器の音がリアルで緊迫感を高めています。動物の音や風の音など環境音も自然で、没入感を与えます。

コマンチ族の描写
部族の生活、風習、言語が細かく描かれており、作品全体にリアリティを与えています。コマンチ語バージョンが存在するなど、文化的リスペクトが高い点も評価ポイントです。

歴史的背景
18世紀の北米という舞台設定が新鮮。プレデターとの戦いが、この時代ならではのスリルを引き出しています。

テーマとメッセージ性
本作は「性別役割への挑戦」や「知恵と勇気の勝利」という普遍的なテーマを描いています。ナルが治療師としての役割を超え、戦士として成長する姿は観客に強い感動を与えます。

シリーズへの貢献度
従来のプレデターシリーズの枠を超え、新しい視点を提供しています。過去作を観ていなくても楽しめる独立性があり、シリーズファンにとっても新鮮さを感じられる作品です。
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