コマミー

パーキングエリアのコマミーのレビュー・感想・評価

パーキングエリア(2022年製作の映画)
3.5
【閉鎖空間での疑心暗鬼】



※少し気になっていたので、今更ながら鑑賞しました。



本作を観て、雰囲気としてパッと思い出したのがタランティーノの「ヘイトフル・エイト」と日本で言うとあの人狼ゲームだ。
"閉鎖的な環境"の中で、"誰が敵か"を見極める…結構最近では映画化のパワーワード的な立ち位置のジャンルだが、その中にも本作は含まれるだろう。

"吹雪で足止め"を食らった禁酒リハビリ施設から車を盗んで逃げ出した主人公"ダービー"は、やむを得ず近くの"パーキングエリア"で一夜を過ごす事に。他にも"4人の客"がこのパーキングエリアに留まっていたが、一台の車の中に"監禁された子供"を発見する。

そう、この4人の客の中にこの子を"誘拐した犯人"がいるのだ。

その子の救出方法を考えながらも、疑心暗鬼が時間が流れていくと同時に、彼女の予想を裏切る事態がどんどんと露わになると言う物語だ。


監督の前作もバイオレンス系も相まってか、本作はディズニー配給作品らしからぬバイオレンスな要素も少しあってまぁまあ楽しめる。
だが遺憾せん、登場人物の印象が薄く、はっきり言って展開も読めるのだが、本作で評価が高いのはその"表情"であると言える。特に、ダービー役の女優と「24」などの"デニス・ヘイスバート"の表情の演技が、その存在感を掻き立ててくれて良かった。小規模な作品でも、"役者の表現力次第"で格が上がる事を証明してくれる作品であった。

疑心暗鬼系のスリラーがお好きな人、何気におススメです。
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