ジャミラじゃなくてジャミリャー。キリギス映画初鑑賞。
画家になった主人公セイトが少年時代に義姉のジャミリャーと過ごした日々の回顧録。
ジャミリャーの快活な性格が周りの人たちを惹き付ける。ジャミリャーの夫であり、セイトの兄は出征して不在。その間、少年セイトはジャミリャーの用心棒のように振る舞う。そこに一人の復員兵が現れ…。
ベースはモノクロ映像。少年期の記憶を写実したセイトの絵は時折カラーで写し出され、当時抱いた少年の心が鮮やかに蘇る。心の機微を表すシーンでは極力台詞を排しているところも良かった。
カメラワークも優れていて、『怒りのキューバ』を彷彿とさせる圧巻ショットもあった。一点、中央アジアの地平線まで広がる大草原はカラーで見たかったなぁ。。
上映後、筑波大学UIA梶山祐治さんの解説で、「セイトが絵画に目覚めたシーンを映像だけで表現しているところからして、この映画が優れた作品であるかが見て取れる」と述べられていてなるほど〜、と感心した。
とりあえず自分としては冒頭のことが言えただけで満足。