Paula

探偵マーロウのPaulaのレビュー・感想・評価

探偵マーロウ(2022年製作の映画)
2.0
You're not very tall, are you? 若い女性の辛辣な言葉に
茶目っ気のあるボガードのマーロウ
Well, I tried to be.
アカデミー賞にとんと縁のなかった娯楽作の代表者ハワード・ホークス。彼が製作した作品にはマーロウ役のボガードに対して原作者であるチャンドラーは実はボガードの背の低さに当初は難色を示したそうでそれを逆手に取ったセリフとして...更に付け加えるなら『シェーン』でもみられた背の低さで有名なアラン・ラッドの様に小柄な被写体を背を高く見せる為にカメラが下から見上げるような撮り方をしている。

そして異端児として⁉
『The Long Goodbye』では原作には話だけに出てくる猫を冒頭から登場させ、しかもホークス監督の作品のようなノアール作にはしたくはない思いから別のマーロウを作り上げているアルトマン監督。
本作『探偵マーロウ』はそのアルトマン監督が製作した作品の続編と位置付けられているけれども... しかし? 

1939年の時代背景を映すためにマーロウが営む探偵事務所の窓から外を眺める冒頭のシーンでワザワザCGIを駆使して街並みを描いているけれどもそのいかにも作り物観アリアリなところが、エフェクト監督のいい加減さが分かり映画を見る腰を端から折られてしまう。しかもファンの方には失礼かもしれないけれどもニーソンではマーロウの人物像には年を取り過ぎていてミスキャストになってしまっている。
それはというと...

"If I wasn't hard, I wouldn't be alive.
If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve
to be alive."
警官の様なディテクティブでは色気のある男のセリフにはその姿では似合いません。失礼、改めて...⁉
原作はレイモンド・チャンドラーではなく別の人で、それと情報提供者の女の子に礼金を支払うシーンで時代錯誤をしている。あまり詳しく言えばネタバレになるので... 重箱の隅を楊枝でほじくる者より
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