ちろる

セックス・アンド・ザ・シティ2のちろるのレビュー・感想・評価

3.8
1に比べると後半が、中東アブダビでの4人旅行シーンが登場してかなり目にも豪華な印象。

冒頭には、これまでに触れられなかった、4人が1980年代どのようにして出会ったのかがさらっと描かれる。

テーマは『ストレス』
キャリーは、ビッグとの結婚生活2年目となり、慣れた部分と未だに違和感がある部分が拭えきれない。
ミランダは弁護士の事務所で女性軽視を受けて思わず辞職。思わず専業主婦となる。
シャーロットは、2人の娘の世話にてんてこ舞い。イライラが募り声を張り上げるたびに自己嫌悪に落ちる。
そしてサマンサ。現在52歳で更年期障害真っ只中、それに争うべく、たくさんのホルモン剤を飲んでいる。
年齢を重ね、環境も徐々に変われば今までみたいに馬鹿笑いするだけではいられない。
このストレスにどう向き合っていくかという部分でそれぞれの行動に考えさせられる。
そして後半は、サマンサの仕事の関係で中東アブダビに超ミラクルリッチ旅を招待されるというなんとも彼女たちらしいゴージャス展開に心躍らされる。
おかげで、それぞれが抱えていたストレス問題は一旦お休み。
若い頃みたいにはしゃぎまくる4人。
それにしても『サマンサ』と『中東』って見るからに【混ぜるな危険】な組み合わせ。
ヒジャブで体のラインを隠す女性の中で、ただでさえ露出魔な上に更年期のほてり(空港でホルモン剤没収)に見舞われ、周りが体隠せって言っても、全く聞く耳持たないサマンサが、砂漠で出会ったデンマーク人といい感じになったせいでもう・・・・
大変な目に合う4人ですが、ナイトバーのカラオケで歌った”I Am Woman”はなんか心に響く。
ウーマンリブを意識したこの歌詞にきっと中東の、女性たちも心が燃えたに違いない。
カラオケシーンや帰りに迷い込む女性たちだけの秘密クラブのシーンなど、ヒジャブに体を隠しながらも自立したい、ファッションを楽しみたいと願う彼女たちの強い意志に心動かされ、彼女たちの世界に夜明けがどうかきますようにと願った。
ドタバタシーンを交えながらそんな出稼ぎで奥さんに会えない世話係のお話など、社会派な部分を入れ込んでいたのは個人的に良かった。
サマンサがもっと大人になればもっとよかった・・・
ちなみに浮気心をだまっていれずに結果、離れ離れのビッグとの思いを募らせるキャリーの気持ちリアル。
そんなキャリーに下したビッグの対応もおされでした。やっぱこの2人好き。
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