原作と映画の違いとして大きいのがSM描写と主人公の母親の描写である。
SMについては規制とか予算とかの都合で原作よりもかなりマイルド。冒頭、ヨシダが失神するところでは、その原因が原作ではゴルフクラブで頭をナイスヒットされるのに対して、映画ではタマキンに釘を刺されるのに変更されている。SMがマイルドになったことで一番変わったのがユキ子女王様。プレイ内容がミホ女王様と変わりなくなってしまい、なんでこの人が伝説の女王様なのかわからなくなってしまった。映画のユキ子女王様はとにかく受け身で主体性のない人になっている。
母親については清々しいほどのクズ人間になっている。このクズ人間から離れられないヨシダは単なる重度のマザコン野郎にしか見えず、これがラストシーンのとってつけ感の原因ではなかろうか。
その他、主題歌がありえないくらいダサいとか、田口トモロヲが意味不明とかいろいろあるが、総じて中途半端な映画。菜葉菜の演技が良いだけに全体の中途半端感が強い。この映画を見る金で原作と買う方が満足感は高いと思う。
