『繰り返されるその言葉に、応えられるものはあるか』
世界で最も愛されている歌姫がライブによって新時代の救世主を目指す「劇場版ワンピース」は、本誌掲載時のテンポを追体験するような後出しに次ぐ後出しに退屈の一言が過ぎるも、東映アニメーションの演出力としてはバチバチににキマっているジャンプ映画。
事案のスケールとしては世界政府の上層部すら動き出すバレットさん超え過去最高レベルであり、リアルならば大炎上しそうな告白を笑い飛ばす辺りネット民に引導を渡してくれるが、推しのライブ観に行ったら幼なじみとイチャつかれるとか夢の世界の方が地獄である。
ここにきて若い世代に刺さりそうなヒロインを生み出しキッズの性癖を破壊する胆力には脱帽し、赤井ターンのコナン映画よりも焦らされてからの赤髪のカタルシスは凄まじいのだが、フリーザの兄相手だしやっちゃうかのノリはまごう事なき東映アニメフェアだ。
鑑賞記録
2022.08.06
グランドシネマサンシャイン
IMAXレーザーGTテクノロジー
→大恐竜を猿王銃で殴り飛ばす勢いのあるフォーマットの鑑上映。ライブ会場の熱狂ゆえの騒音も音響デザインにセットアップされ、元祖原画タッチによる超絶カットが話の構成上さらに倍になっちゃう。作劇としては一回で十分だけどアトモス版も気になってしまう。
2023.03.09
Amazon Prime Video 日本語字幕