社会のダストダス

ONE PIECE FILM REDの社会のダストダスのネタバレレビュー・内容・結末

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

一応ネタバレフィルターするけど多分ネタバレはしてないと思います。

ワンピースのゲームで『アンリミテッド・ワールド・レッド』という作品が好きなので、もしかしてそれの映画化かと思ったけど、全然関係なかったです。

アニメの方はしばらく観ていなかったけど、原作の方はちゃんと追っている。昔のドラゴンボールとかの映画を観ていた世代としては、ジャンプ漫画の劇場作品なんて基本、本編とは関りが無い内容のはずなのだけど、最近のヒロアカ、鬼滅、呪術廻戦みたいに近年は原作の時間軸と辻褄を合わせた内容の映画が増えている印象。

今回は本編ですら数年に1度しか出てこない赤髪のシャンクスが関わるということで、原作より先にルフィと再会するなんてあるわけないだろうと思いつつも、100巻以上続いた漫画もいよいよ終章に入ると宣言されているだけに、このタイミングでの赤髪登場は気になってしまうのは20年以上見てきたファンの性。

ウタの設定は上手く作ったなという印象。第一話のルフィとシャンクスのエピソードに照らして違和感を与えることなく、また今後の本編にも支障をきたさない理想的な劇場版キャラクターだったと思う。思った以上にウタのステージシーンがメインで進むので、元は紙媒体の作品をミュージカル映画として仕立てたかなり異色な劇場版作品。事前に作風を知っていたらIMAXで観たかった。

全体にアッパーな雰囲気ながら、シャンクスとウタのエピソードはワンピースの過去編によくあるかなり重たい内容。シャンクスに関わる人物ってルフィのほかにはバギーか、露出の少ないミホークや故人のロジャーくらいしか思いつかないので、赤髪海賊団もまとめて観られるのはかなり貴重。考えてみれば4皇と言われているけどシャンクスって戦闘をしている描写もほとんど無かったし。

ウタがウタウタの実を食べたのがいつ頃なのかよく分からなかったり、ジンベイは一味に合流しているけどビッグマムは健在だから本編ではどこあたりの時間軸なのかとか多少もやる部分はあるのだけど、最終章の開幕を本編に先駆けて飾るお祭り作品として十分に面白かった。この漫画は最終章と言いながらあと10年くらい連載してそうな気がするけど(笑)

本作の謎のブルーノ推しの影響で、次回人気投票の際には30位くらいジャンプアップしていそう。