BROOK

アキラとあきらのBROOKのレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2022年製作の映画)
4.0
鑑賞日:2022年8月30日
パンフレット:880円


”宿命”は、乗り越えられる――!


原作未読。

非常に見応えのあるドラマを見させてもらいましたー!
池井戸作品のテレビドラマは全く見ていないけど、映画作品は結構観ていたりする♪

主演である竹内さんと横浜さんの演技はホント素晴らしくって…
さらに脇役陣の演技もとても印象に残る。


映画は、産業中央銀行に就職した瑛が売物件となっている、かつてプレス会社を経営していた実家を訪ねるシーンから始まります。

そこは既に荒れ果てていて…

1988年、山崎プレス工業という会社を経営していた瑛の父だったが、銀行にお金が返せなくなり、瑛は母親と妹と夜逃げ同然で家を出る。

会社の機械が運び出されていくのを見た瑛は落としたベアリングを拾い上げ、トラックを追いかけることに。

そこに別荘へと向かう彬の乗る車が通りかかり、瑛は轢かれそうに。
彬はベアリングを見つけ、汚れをハンカチで落とし、瑛へと渡す。


12年後…
産業中央銀行の行員となった瑛と彬はともに東大出身で、新人行員ながらもずば抜けた能力を持っていた。

彬が企業側、瑛が銀行側で模擬融資討論がおこなわれ、これが伝説となる2人。


5年後…
瑛は上野支店で債権の回収をおこなっており、感情で動くため、支店長の不動から怒りを買う毎日。
もちろん稟議が通るはずもなく…。

しかし、井口ファクトリーの社長に情報を流してしまい、福山支店へと左遷されることに。

だが、瑛はそこで地道に努力を重ね、再び本店への異動が決まる。


一方、彬は冷静沈着で出世コースを歩んでいた。
だが、実家の東海郵船で、社長である父親が亡くなったため、
東海商会の晋と東海観光の崇、新社長に就任した龍馬の3人は、リゾートホテルへの多額投資により、窮地に陥るのだった…。


ストーリーは結構急ぎ足なんだけど、そこまで難しくないのは脚本をかなり練り込んだのだと思います。
もちろん難しい語句も多いが、図説で説明したりするので、非常に解かりやすい。

にしても、銀行っていろいろ大変なんだねぇ…と(汗)
というか、行員の仕事が大変なのですね。
さらには銀行って怖いところでもある!?
ま、借りたお金は必ず返さなきゃいけないのは当たり前なんだけど。。


そうそう、瑛と彬の性格を正反対に描いていることで、物語に重厚さを持たせている印象。
もちろん、自分は瑛みたいな行員が良いけれどね♪

前半は瑛がメインという感じで、後半は瑛と彬が東海郵船をいかに立て直すかが焦点となっている。
それがなかなか上手くいかず、お話がどう転ぶのか、手に汗握りますよ。
そこに親族経営のゴタゴタがあったりと、ストーリー的にかなり面白くなっています。


なかなか爽快感のある作品に仕上がっていました。
オススメです!
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