おなべ

ハケンアニメ!のおなべのレビュー・感想・評価

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)
3.6
◉知人に勧められ、前評判の良さもあって鑑賞。全くノーマークだったけど、こんな作品があったとは知らなんだ…。

◉辻村深月の同名小説を実写映画化。駆け出しの新人アニメ監督と大ヒットを飛ばしたスター監督が“覇権=ハケン”をめぐり、制作・宣伝に奮闘する様を描いた作品。

◉映画に限らず、いわゆる「制作の裏側」や「裏方の人々」を描くのが流行りなのか、最近はそういった作品が多いイメージ。アニメファンからしてみればボーナス映像の連続で、知られざるアニメーション制作の裏側を覗き見る事ができる。

◉アニメーション制作を舞台にしてるだけに、映画の中のアニメのクオリティーは高い。テンポも悪くなく、落とし所も見せ場もしっかり作ってる。役者の演技も特に。だけど、期待や予想を超えるかと聞かれれば、微妙なところ。正直、“可哀想じゃない”くだり以外、ゾクゾクするシーンがなく、少し物足りなさが残った。

◉作品やキャラクターに命を吹き込むクリエイターと(脚本家、デザイナー、アニメーター、背景画家、音楽家、声優etc…)、それをヒットさせるプロデューサーや宣伝マネージャー。当たり前のように放送・上映されているアニメだけど、制作の裏側ではこんなにも多くの人が作品作りに携わり、神経を擦り減らしながら、良い作品を作るために試行錯誤を繰り返しているのかと、やはりクリエイティブの仕事は偉大だと思った。
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