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1950 鋼の第7中隊のShinMakitaのレビュー・感想・評価

1950 鋼の第7中隊(2021年製作の映画)
1.6
1950年9月。仁川上陸作戦の成功から米軍を主力とする国連軍の猛攻が始まった。ソウルまで攻め入っていた北朝鮮軍を一気に38度線まで押し戻すと、米軍はマッカーサーの独断(かどうかはよう知らんけど)で平壌から中国国境の鴨綠江まで爆撃を開始する。敗走する北朝鮮軍の補給路を断つためであったが、この行為が毛沢東主席に火を付けてしまった。毛沢東は人民解放軍を再編した志願兵部隊を朝鮮に投入する決定を下し、中国を脅かす米軍を殲滅すべく東部戦線の要、長津湖へ送り込む。その志願兵部隊の主力、第9兵団の中には、武勲を挙げた第7中隊150余名の姿があった。中隊長・伍千里は、兄・百里を亡くしたばかりの心優しきリーダー。故郷に残した老父母と若い弟・万里を想い出動準備を始めたが、そこに志願兵として万里が現れて…


「1950 鋼の第7中隊」

以下、鋼のネタバレ中隊。



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中共のプロパガンダ映画であることは予告編からも明らかなんだけど、迫力ある戦争映画に飢えていたせいもあり、またチェン・カイコー、ツイ・ハーク、ダンテ・ラムという毛色がかなり違う3人の共同監督ってどうなるの⁈という興味から観てしまいました。いやぁ、長かったなあ。

もちろん正義の中国軍に対し、米軍はマヌケかクズみたいに扱われているわけだけど、まあ描写の偏りは仕方ない。中国映画だし。どっかで見たような、どころかモロパクリな戦闘アクションも仕方ない。中国映画だし。そりゃ心から楽しめるわけないですよ。ただ、朝鮮戦争の理解の助けにはなるという意味で、鑑賞価値はあった一本。朝鮮で米中があんなにガッツリ衝突しているとは、不勉強にて、全く知りませんでした。アメリカをコテンパンにしてやった戦争として、中共は相当誇りにしているのでしょうな。

主役のウー・ジンは戦狼シリーズでおなじみのアクター。スコット・アドキンスとフランク・グリロを倒してきた彼なら、米陸軍第31歩兵連隊(北極熊連隊)なんか屁でもないって感じで大活躍でした。

とにかくドンパチだけを楽しみたい人にはオススメ。中共嫌いにとってはちょっとした拷問だけどね。



余談…自国製武器があまりなかった当時の中国軍が持つ兵器にも注目。国共内戦で使われたモーゼルミリタリーのコピー、ステンSMGのコピー、日本軍の残した38式あるいは99式小銃なんかが登場します。「ステン99」なる珍妙な字幕が出てたけど、これは多分ステンと99式がごっちゃになった誤訳と推察。英独日の代表銃器で武装する中国兵って図が、なんかカオスで面白かったなぁ。
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