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1950 鋼の第7中隊のsayayumeのネタバレレビュー・内容・結末

1950 鋼の第7中隊(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

1950年。朝鮮戦争の最中38°線を巡る攻防に投入された中国軍の部隊はアメリカ率いる国連軍の空爆をかい潜り、やがて零下40度の長津湖で対峙することとなる。
まず、三人のメジャー監督の並びを見た瞬間にどえらい映画になってるんだろうと。同時にちょっと想像がつかなかった。
結果としてはバランスの取れた戦争映画になっていて、予想外にさほどプロパガンダな作りでもなく(エンドロールはなんとなく…)
戦闘シーンは凄い迫力でリアル。胸痛く心痛む。歴戦の精鋭部隊を安易にヒロイックに演出しない。少年からベテランまで各々の兵士の目で見る戦場というものが丁寧に描かれる。米軍指揮官や兵がときに見せる人間味やフェアネスも取り入れられている。
どちらの兵士も、祖国ではない場所で多くの命を失った。誰もが勝って早く故郷や家族のもとにに帰りたいと願っていた。傷ついた仲間を救おうとし、生きるため必死だった。
あまり戦争映画を観ることはないのだが、もしその意義があるとしたら、盛らずにただ伝えるように丁寧に描くことで、その酷さ虚しさを心に留めることなのかと思う。
殺伐とする中に自然な温もりを添える俳優たちはみなすばらしかった。とくにオヤジさん。
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