はるな

RRRのはるなのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
5.0
好きなシーン挙げようとすると3時間全シーン全カットになるので、箇条書きするだけでも物凄い分量になりそう。
こと面白さ楽しさで言えばぶっちぎり今年最高。観賞中ずっと開いた口が塞がらず、ニヤニヤが止まらず。圧巻のダンスシーン、映画文法を無視してぶっ込まれる回想、異常なまでに詰め込まれた決め絵的アクションシーンの連続。純粋なアクション映画でこれだけ楽しいのは単に派手で大味なだけではなく、感情、キャラクター、ドラマ、すべての要素が緻密に織り込まれアクションに表層されているから。パッと見て楽しい、近くで見て細部の描き込みがさらに楽しい曼陀羅のような映画でした。
無知で全く知らなかったんですが、一口にインド映画といっても地域や話す言語によってボリウッドやトリウッド、サンダルウッドなんて言い方をするらしいです。『RRR』や『バーフバリ』は南インドのテルグ語圏映画なのでトリウッド(間違ってたらスミマセン)。面白いと思ったのは、言語毎の吹替えのニュアンスや雰囲気の違いが楽しめるところです。中盤のダンスシーンでは、ヒンディー語だと「ナチョ」、テルグ語だと「ナトゥ」に発音がなっており、雰囲気も結構変わるので言語毎に観てみるのも楽しいです。僕が観たテルグ語版の方がカラッとして明るい雰囲気があって好きでした。
非常に溜飲の下がった事柄として、このダンスシーンでイギリス人の彼の言うサルサやフラメンコが、それ全部他所の国のダンスやないかい!的な言い分だったのに対し、インドのダンスで勝負し、そのダンスで世界的熱狂を生み出したことで勝利してみせた点です。
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